衆院選挙区画定審議会(区割り審)設置法が定めた区割り案の首相への勧告期限が25日で切れ、国会は衆院の「1票の格差」を是正しないまま、26日から異例の「違法状態」に入る。 野田内閣の支持率低迷に悩む民主党執行部内では、格差是正策を講じられない状況を、野党からの解散要求をかわす「口実」に利用できるとの声も出始めた。世論の批判にもかかわらず、「違法状態」は長期化する可能性も出ている。 衆院選挙制度改革の与野党協議会座長を務める民主党の樽床伸二幹事長代行は25日、名古屋市内で記者団に、「民主党の比例定数80削減(方針)を(野党に)理解してもらえず、違法状態に至ってしまった。残された道は、1日も早くそれを解消することだ」と強調した。 民主党執行部は公の場では、樽床氏のように「違法状態」の早期解消に努める意向を強調している。各党協議の継続については与野党で合意が得られているからだが、「違法状態」解消に