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川上弘美に関するarajinのブックマーク (8)

  • ゆっくりさよならをとなえる | TRANSIT

    冬の夜にすること。 ハンカチにアイロンをかける。 天津甘栗をむく。 こたつの上のみかんを眺める。 手の爪をきる。 あたためた牛乳をのみながらつげ義春を読む。 古いレコードを聞く(おもにサイモン&ガーファンクルの「アメリカ」)。 母に電話してお正月の予定をあれこれ塩梅する。 歯をみがく。 次に書く小説のことを考えているうちにうたたねする。 ラジオの深夜放送を聞く。 西脇順三郎の詩を声に出して少し読む。(窓に/うす明かりのつく/人の世の淋しき)。 その続きを読む(自然の世の淋しき/睡眠の淋しき)。 さらに続きを読む(かたい庭)。 そしてさらに(やぶがらし)。 明日の天気予報を電話で聞く。 明日の夜の献立を考える(たぶん「白菜肉だんご」)。 腕時計を耳につけてカチカチ音を聞いてみる。 メールの返事を書く。 折り紙でいんこを折る(黄色と水色)。 昔恋人からもらった手紙(とってあるやつ)を読み返す。

    ゆっくりさよならをとなえる | TRANSIT
  • [書評]真鶴(川上弘美): 極東ブログ

    主人公の京(けい)は、明確に年齢は書かれていないが、46歳の女性。中学3年生の娘がある。結婚したのは20代の終わりだろう。夫の礼(レイ)は2つ年上。12年前に突然、失踪した。娘にはだから父の思い出はない。なぜ夫は失踪したのか。「真鶴」(参照)というこの物語が後半にさしかかるまで、主人公の京も理由がわからないとしている。多少ミステリーの仕立てにもなっている。 どこに失踪したのかもわからないが、礼の残したそっけない記述の日記には、失踪の暗示とも取れる「真鶴」と「9:00」という謎の言葉が残され、京は12年後に、神奈川の真鶴に小旅行する。冒頭はそのシーンから始まるのだが、その旅で彼女をつけてくる者がある。霊というか、あるいは京の幻覚か。そのいずれでもよい。 物語は主人公・京の統合失調症的な幻想描写を交えながら展開されるが、それは精神病理ではない。あくまで文学のたくらみとしての設定であり、いわば人

  • [書評]どこから行っても遠い町(川上弘美): 極東ブログ

    中学生にもなる娘のいる男が、同じく中学生の息子のいる女と、ふとしたきっかけで関係を始めてしまう。それがゆるく続く。あるいは、そうした男のであり、そうした女の夫である人たちの苛立ちと空虚がある。急降下するようなエレベーターにのっているような、尿意のような、ずぅんとした感覚。それが恋愛のような乾いた性のようなものを駆り立てていく。 中年にもなった男女の、薄汚さもある恋愛。そんなことがあるのかといえば、あるとしか言えない。そんな物語があるのかといえば、山ほど語られている。だが、他人事として、普通は。 あなた自身は、どうなんですか? 私ですか。いや、そんなことはありませんよと答える。若い頃ならまだしも、と加えるかもしれない。嘘は、ついてない、たいていの人は、事実という意味では。 でも心情としてはどうなのかというと、苦みというより、ある空虚な感じに突き当たる。そうでなければ、たぶん「ニンゲン」では

  • 皆目わからん - finalventの日記

    パラフレーズしたものを読んだ。 日語だなというのはわかるし、話もよめるが。 皆目わからんな、こりゃ、くらい。 労作パラフレーズ⇒「あたし彼女」現代語訳 - 藤棚の上 妊娠小説 (ちくま文庫): 斎藤 美奈子 は、「望まない妊娠」だったから、そういうパラダイムチェインジ? 比較じゃないけど、男女の話であれば。 溺レる (文春文庫): 川上 弘美 1024倍くらい面白いと思うが。

    arajin
    arajin 2008/09/28
    「溺レる (文春文庫): 川上 弘美」
  • ほぼ日 - 川上弘美さん+糸井重里対談 本を書くということは。

    川上弘美(かわかみ ひろみ) 作家。東京生まれ。中・高校の教師を経て、 1994年「神様」で作家デビュー。 1996年「蛇を踏む」で芥川賞、 2001年「センセイの鞄」で谷崎潤一郎賞など、 多くの文学賞を受賞している。 はじめに、を読むことについて 私が書いてきたものを 読ませていただきたいと思います。 なぜ私はを読むのか。 このごろよくそのことを考えます。 たまたま好きだからです。 そう言ってしまうのも簡単なのですが、 それだけでもないような気がします。 例えば音楽を聴くと、体が気持ちいいのです。 それから、テレビ映画を見たりすると、 気持ちが気持ちいいのです。 気持ちいいだけではなく、気持ち悪いこともあって、 それはそれでおもしろいのです。 べ物をべるとやっぱり体が気持ちよくて、 眠ると体がなくなるかんじなのがおもしろくて、 だれかを好きになると 自分がなくなるかんじなのがお

  • ほぼ日刊イトイ新聞 - 婦人公論 井戸端会議

    虫は好きですか (全3回) 糸井/子どものとき、セミの寿命を気の毒に思った 川上/思った、思った 矢島/あれに同情して、なんで2週間なんですか、 なんて言うのはまだ大人じゃないね(笑) ゲスト 川上弘美(作家) 矢島稔(昆虫学者) 構成:福永妙子 写真:大河内禎 (婦人公論2000年5月22日号から転載) ~婦人公論編集部 打田いづみさんのコメント~ お三方とも、すごいんですよ。 「ガラス管でショウジョウバエをチュッと吸う時」とか、 「セミの幼虫の味」とか 「アリを一日中見つめている喜び」を、 目を輝かせ、競ってお話しになります。 ここは新宿の高層ビルだというのに。 虫捕り網もないし、麦わら帽もかぶってないというのに。 いつしか、昆虫の森でセミを追いかけながら お話をうかがっている気になりました。 「虫嫌いの私は、今までの人生を損してしまった」 ――とは、後日、この座談会を読んだ 婦人公論

  • ほぼ日刊イトイ新聞 - 川上弘美さんと相づちを打ち合う。

    作家の川上弘美さんは 『MOTHER2』を何回となくやったファンで、 『MOTHER2』をつくった糸井重里は 川上弘美さんの小説やエッセイのファンで、 ゲームを切り口にいろんな話が盛り上がりました。 前回大好評いただきました 「男女が同居するということ。」に続き、 ふたりの放談をたっぷりお届けします。 『MOTHER』ファンも、そうでない人も、 ごいっしょにその場にいる気分で、 ほんわりとお読みくださいませ、なんですよねー。 そうそう。

  • ほぼ日刊イトイ新聞 - 男女が同居するということ。

    先日、川上弘美さんと、対談ダブルヘッダーという、 合計3時間を超える、ずいぶん珍しいことをしました。 「ほぼ日」に掲載する、『MOTHER』についての雑談と、 「文藝」(河出書房)に掲載する、文学についての会話。 そのどちらにも掲載しきれなかった部分が、 なんだかおもしろかったので、短期連載で、まず、ご紹介! 『MOTHER』対談を待ちながら、たのしんでみてください。 結婚生活は極楽なの? うなずくだけの関係が心地よい? 「男女がいっしょに住むこと」についてのよもやま話です。

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