基本的には大河の可愛さ、特に序盤の「大河、だって」の愛らしさで全話見て全巻読み通すことになった。 けっして主人公が異世界で戦うとかタイムリープするという物語ではなく、高校二年生の日常が一年間進行していくという点ではきわめて普通のシチュエーションである。ところが普通のラブコメとは構造は逆転していて、主役の二人が既に一緒にいるところからはじまり、そしてお互いの関係を、本人たちを含めて全員に承認された状態に持って行くところがこの物語のクエストになっている部分は日常が舞台でもしっかりしたファンタジーなのだと思う。またメインキャラクターの異能も、そしてちゃんと各人の弱点のアキレス腱も機能している。 このクエストにおいて第一のルールになっているのが、キャラクターが自分の内心とはいつも逆のことを他のキャラクターに伝える。ツンデレが典型的であるが、ツンとしてそっぽを向くのでなくても、例えばフレンドリーでも