経済学は何の役に立つのか？ - himaginary’s diary

昨今の経済学は科学か？という論争に絡めて、Mark ThomaがHal Varianの「What Use is Economic Theory?」と題された1989年の論文を紹介していた。以下はその概要。 経済学理論を審美的な観点から捉える人もいるが、そうした観点だけでは経済学理論というものの全体像を掴んだことにはならない。経済学は政策科学であり、従って経済学理論も経済政策の理解と遂行への貢献という観点から評価されるべき。 経済学が他の自然科学や社会科学と違うのは、人々の生活の改善をもたらす政策について説明する、と謳っていること。もちろん自然科学も人々の生活水準向上に貢献するが、それは、研究対象の機能の理解という本来の知的活動の副産物に過ぎない。 多くの方法論者は、経済学のそうした本質を見誤っている。経済学は、物理学ではなく工学、生物学ではなく医学と比較されるべきものなのである。ケインズが

[tikani_nemuru_M]

「経済学は、物理学ではなく工学、生物学ではなく医学と比較されるべきもの」だと僕にも思える。つまり、特定の価値が前提となっているということだ。

[contractio]

これおもろいな。「物理学とは対照的に、工学や医学についての方法論が発達してこなかったことは、考えてみれば驚くべきことだ。それは、経済学が手本にすべき方法論が存在しないことを意味している。」

[obsv]

“物理学とは対照的に、工学や医学についての方法論が発達してこなかったことは、考えてみれば驚くべきことだ。それは、経済学が手本にすべき方法論が存在しないことを意味している。”

[Nihonjin]

ジョージ・スティグラーが、経済学に向いた資質は「皮肉屋であること」、みたいなことを自伝に書いていた。経済学はそういう人を引き寄せがちで、だから結果として、このような自己弁護をする羽目になるのではないか

[maturi]

「真実は混乱よりは誤りから現われる」。Truth emerges more readily from error than from confusion.　Francis Bacon

[prisoneronthewater]

乙です。

[PAPUPO]

確かに経済学と医学には近いものがある。安易に経済学を否定することは、現代医学を否定しホメオパシーを信奉するのことと大差ない。