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あの夏、不完全な僕たちは殴り合うしかなかった。 - Everything you've ever Dreamed
去年の夏、まだアルバイト生活をしているとき、母から「地元のお祭りの手伝いでもしたらどう?」といわ... 去年の夏、まだアルバイト生活をしているとき、母から「地元のお祭りの手伝いでもしたらどう?」といわれた。どーせ暇なんだから、人様の役に立ちなさい、もしかしたらそれで仕事が見つかるかもしれないよ、と。地元の祭りは中学時代の友人や顔見知りが仕切っている。母からみれば、僕らは、まだ家に集まってファミコンで遊んでいる中学生グループなのだろう。だが、僕は彼らとのあいだに距離を感じていた。 昭和最後の夏休み(1988年)、中学三年生の僕はテレビゲームばかりしていた。仲間で集まってファミコンの「カイの冒険」をプレイしながら、エロ本を眺めたりジュースを飲んだり馬鹿な話をしたり。そういうくだらない時間の流れに心地よさを感じながら、妙な違和感が沸き起こってきた瞬間、温くなったスプライトを喉に流し込んだ瞬間を今も鮮烈に覚えている。 こいつらとはもう一緒にいられない、という自分がエイリアンになってしまったような感覚
2018/07/26 リンク