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会話術
anohi.hatenadiary.com
誕生日にはすべての情報を遮断して、暗い部屋に閉じこもる。 ハッピーバースデイわたし。その日だけは誰がなんと言おうとわたしが世界で一番かわいそうだよ。 今までのどんな罪も情けない生活も、たくさんの苦しむ人々のことも悲しいニュースも、たまたま生まれ落ちた国が持つ暗い歴史も、世界情勢も、どうしたって逃れようのない漠然とした「社会」という存在も、誕生日のわたしには関係ないことにしよう。 こんなつらい世界に生まれてしまったかわいそうな自分、誕生日おめでとう。 数を数えるのは子供だけでいい。またいつか。
わたしが欠損人間なのはわたし自身に一番責任があるけど、でも、これから子を産み育てる人にはどうか子供をクズにしないために、歪んだ自尊心しか持てないような人間にならないように、そして何より子供と良好な関係を築いていくために、子供には無償の適度な愛を捧げてほしい。この適度がむずかしい。少なくてもダメだし多すぎても腐る。植物と一緒だ。どちらかに偏りすぎると心は死ぬ。水が足りなくてカラカラに枯れていくか、水が多過ぎてグズグズに腐っていくか。 ひとりの人間として認めてほしい。お前は私たちの子供だ、と。それはそうなんだけど。子供は人間で所有物とは違う。容姿や性格を貶すとか、親だからってやめてくれ。というか、親“だからこそ”やめてほしい。悪いことを指摘して叱るのとはまた別の話なんだよ。こっちも同じ人間なんだ。モノじゃないんだ。 金がかかって嫌なら産まないでくれ。金銭面ではどうしたって世話になりますよ。産ま
仲よさげな親子の会話などを目にしたり耳にしたりするたびに、この子供は親から愛されていると疑うことなく生きてきたんだろうなと思っていたけど、それは少し間違いかも。そんなこと考える隙もなく愛されることは「あたりまえ」のこととして、息吸って吐くのと同じくらいの感覚で、愛を吸収して生きてきたんだろうなって思ったよ。 だから恋人に愛されなかったら、自分を愛さなかった恋人がおかしいと思えるんだね。キスしたりセックスしたり体液グチョグチョに交換しあった相手、嘘でも幻でも一時は「愛してる」って言い合った相手でもけちょんけちょんにできるんだね。それは強さだ。絶対的な疑いようのない愛があなたの後ろにぴっしりとあるからこその強さ。私にはないその強さ。 疑うことのない幸せ、というものがあるんだね。(なに言ってんの?)意味わかんないよね。愛を疑う経験のない人からすれば、愛がどうとか幸せがどうとかグチグチぐにゃぐにゃ
何にも書くことが浮かばない。 言葉がひとつも出てこない。 薬のせいなのか、働き始めたことがきっかけなのか、なにもわからない。 本当に何もないんだ。 それはそれでいいかというと、個人的にはとても悲しい。 喜びもなければ怒りもない。 ニュートラルになることを目指していたはずなのにおかしい。なんで少し寂しいの。 やっぱり人間はいつも無い物ねだり。いつまでも全てが揃うことなんてないんだね。 そうなんだね。
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