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ストレッチ
blog.livedoor.jp/cdc2kinase
2017年03月27日 Natureの記事について 日本の研究体制の衰退についての、Natureの記事が話題になっているようです。 自分が目を通したのは以下の二つ。 Striving for a research renaissance What price will science pay for austerity? 二本目のタイトルに"austerity"(経済政策の緊縮)とあるように、科学研究に対しての予算が制限されているのが原因というようにも読めますが、どうも本当のところがどうなのかはっきりしなかったので少し調べてみました。 *追記1 以下の研究費の話、示されているデータは民間企業によるものも含まれているので注意が必要というご意見がありました。各国間で公的なものとの割合が一定であればいいのかもしれませんが、確かにそうですね。ご指摘ありがとうございます。 *追記2 科学予算について
2014年01月23日 出ないウエスタン 最近、N君のウエスタンがまったくシグナルが出ないという問題が発生。昨日は、試薬(トランスファーバッファーや泳動バッファー、ミルクなどなど)を作りなおしたあげくに、同じ電気泳動槽、同じトランスファーマシンで僕とN君とでゲル一枚ずつブロッティングをして、今日も同じECL検出試薬、同じフィルムで現像したにも関わらず、彼のは出ずにこっちは出るという結果に。 こういうのは初めてで、全く理由が分かりません。一昨日にミルクをPBSTでなく、水で溶かしてたということが分かったときには、これだ!と思ったんですけど、あえなくハズレ。なんなんですかねー。 追記 答えが判明。二次抗体溶液に誤って加えていたアザイドでした。HRP反応を阻害するんですね。 「研究室」カテゴリの最新記事
2014年01月10日 研究室がうまくいかないのは誰のせい? 今日、ネットで見つけたもの。もちろん、架空の話です? 研究室がうまくいかないのは誰のせい? 難しいとこですよね、といっておくのが無難なところだけど、今日は金曜の夜だし、ちょっと考察してみる。 まず一番に思いつくのは、悩みを抱えつつもそれを相談しない昌子がよくないのでは、ということ。でもこれまでの経験から考えると、これは無理筋だ。僕も何か気になることがあるならすぐに言って、と言ってきたけれど、実際にそういう話が来たことは数えるほどもないし、それも一緒にやってある程度時間がたってから。一年未満の付き合い、しかも研究の進捗は昌子の自主性に任せてというスタイルで行なわれている中、M1の昌子と斎木助教の間に相談にいけるだけの信頼関係が作られているということはまずないと思われる。何か問題があると感じたら斎木助教の方から声をかけるべきだろう。
2013年11月09日 論文紹介 セミナーが終わって一息といきたいところですが、来週は論文紹介が当たっています。今回は、転写がactiveな領域では、そこから転写されたncRNAがDNMT1に結合してその活性を抑制している、という話をやるつもり。これは全く予想できない話で、自分らの話より一ヶ月後にオンラインになったにも関わらず、もうPV数では追いぬかれているんですが、それも納得ですな。ncRNAをつぶすと、すぐにメチル化が起こって転写が抑制されるということはde novoのメチル化が起こっている=ターゲットはDNMT1だけじゃない? or DNMT1にde novoメチル化酵素としての活性がある?そもそもメチル化がないところで、どうして維持メチル化酵素を阻害する必要があるのか?というところは気になるところですが、ちらっと読んだだけなので、読み落としがあるのかも。 先週は送ってもらった抗体を
2013年09月21日 科学報道について 科学報道を殺さないために−研究機関へお願い togetter.com/li/391591 最近、そういうことが身近であったというのもあって、興味深く読みました。耳が痛いところもありますが、個人的には自分らのやってることを本当の意味でわかってもらい、記事にしてもらうというのは、相当難しいだろうとは思います。 今回の話を例にあげてみると、僕らが今回見つけたことというのは、簡単にいうと「DNAのメチル化を行う酵素Dnmt1をメチル化部位に集めてくるために、メチル化部位で特異的に働くUhrf1によってDNAを巻きつけて足場として働くヒストンH3のユビキチン化が行なわれることが必要である」、といったところでしょうか。 まあ、これを読んでぱっと意味が分かる人はほとんどいないだろうというのは分かりますが、読者に合わせるということで、メチル化もなし、ヒストンもなし
2013年07月08日 論文を書く際に考えないといけないこと 今日は「次の話」についての話し合いがあったんですが、論文の構成を考える上で中々勉強になる話がいくつかありました。 1)論文のデータは1+1>2じゃないといけない まあ、基本的なことなんだろうけど、論文のデータはただ出たものを並べるだけじゃだめで、それぞれに関連がないといけない。これだけだと話にならないから・・・、というような理由で関連性が薄いデータを付け加えるとプラスになるどころか、その関連性を問われたときにマイナスになる可能性すらある。 2)イジワルなreviewerの立場にたって考える ツッコミどころをあえて作るようなことはしない。例えば今回の話だとまだ機能の全然わからない翻訳後修飾があるんですが、これ自身は面白いことではあるけれど、じゃあその機能は?と聞かれた瞬間に答えようがなく論文そのものが終了となってしまう可能性大。こ
2013年05月28日 日本からの論文数が減っている? 最近、タイトルのような話を時々目にするようになりました。それを受けて、大学の研究能力が低下しているとか、国際競争力が低下しているとか、色々と議論も出ているようですが、個人的にはそういう風に感じたことはありません。周囲を見ていても、学会に行っても、自分が学生だったりポスドクだったりしたころに比べてレベルが下がっているとは思わないし。むしろ、アメリカポスドクさんも書いていたけれど、レベルが上ってると思うことのほうが多いぐらいで。 で、本当にそうなのかなと思ってNatureのWeb siteに行って、こういうグラフを書いてみました。 これはアジアのトップ5の国からNatureのResearch Articles, letterに出た数を2006年から2012年までグラフにして比較したものです。これを見ると、中国の勢いがすごいのは確かとして、
2013年03月03日 ハードワーカーじゃない人は・・・ 最近某さん達と話をしていたときのこと。 「優秀な人は例外なくハードワーカー。ハードワーカーじゃない人はメッキですよ」 という一言が。 これを聞いて、理想はこっそり「最小限の実験量で最大限の成果」である自分はちょっとというか相当ムキになってしまったけれど、ホントのところはどうなんですかね。まあ、「優秀な人」や「ハードワーカー」の定義にもよるとは思うし、人それぞれだとは思うけど・・・。 少なくとも今の自分は到底「ハードワーカー」とはいえないだろうけど(それを目指すつもりも実はあまりない)、かといって某さん言うところの優秀じゃない人になってしまうつもりもない(もちろんこんなことは大きな声では言えないが)。ムシがよすぎるかもしれないけど、人生をサイエンスのためにsacrificeしなくても立派な仕事はできるということを示したい、というのは、
2013年01月09日 Nから返事が来た! 今朝、まさに実験を始めようとしていたところに先生がきて、「来ましたよ」と。投稿していた論文についてのレフリーからのコメントが来た! ドキドキしながら転送されてきたモノを見ると、レフリーは四人。if correctの但し書きつきだけど、今回見つけたことについては、評価してもらえているらしい。それぞれからmajor pointsが三〜四個、minor pointsが多いので16個。さすがに多い。ただ、これは無理、というものは一つもなくて(全部できるというわけではないだろうけど)、まあ、なんとかなりそうな感じ?共著者の某さんに言わせると、大変ポジティブなもの、ということだ。 とりあえず今はやることが山積みすぎて、うれしいという感覚は正直ないけど、将棋でいうなれば勝勢に近い優勢、というところか。これを逃すようでは勝つ将棋はなさそうだ。 我ながら意外に冷静
2012年10月13日 フランスポスドクは3年まで法について 今度の秋にある日仏ガンワークショップにはまるお先生とMが参加することになっていて、Mは名古屋にも寄ってセミナーもしてくれるらしい。彼は慎重なタイプなので、恐らく話す内容は今年のMol.CellのMCM8/MCM9論文に出てることだけだとは思いますが(笑)ということで、最近は日程を組んだりホテルを取ったりするためにちょっとやりとりをしておりました。 その中で、例のフランスCNRS, INSERMでのポスドクは基本3年、長くても4年までという法律についての話題も少し出て、やはり現場では評判悪いらしいです(当たり前か)。まるお研では基本ポスドクは(いったん)全員いなくなるという状況に陥るらしく、残るのは常勤研究員のMとC, Jのみ?(道理で新規のポスドク募集を出しているわけです。)僕より半年遅くラボに入ったPが今年の12月までというよ
2012年09月30日 やはりPIは目指すべきなのか? 当たり前だろう、と言われそうですが、それでも時々考えてしまいます。いや、正確に言うと、研究環境が明らかに悪化すると思われる場合でも、それを受け入れてまでPIを目指すべきなのか、という問題か。 これは人それぞれ考え方にもよるだろうし、状況にもよるだろうし、一概に言えないのは百も承知ですが、例えば自分の場合。まず現状について考えると、今はお金の面では何不自由なくやらせてもらっているし、テーマもボスのやりたいこと(いや、まあ本当のところは分かりませんが)と自分のやりたいことがほぼ同じ方向、周りのスタッフも優秀で講義なども分担できるので負担は少ない。学生さんもマジメで博士に行こうという意欲のある人がついてくれている、さらに実験補助の人もつけてもらって、一言でいって研究環境に関しては何も不満のない状態なわけです。一応講師だから、対外的にも何とか
2012年06月25日 実習の説明で失敗 今日はGタンパク質の一回目の講義の後(相変わらず時間の使い方がよく分からず。いつもかなり早く終わってしまう)実習の続きがちょっとだけあったんですが、これはアカンという出来でした。 今日は木曜にまいたプレートから、コロニーを拾ってカルチャーするというだけの簡単な作業、と思って操作に関しては「コロニーを3つ拾って今日はおしまいです」しか言わなかったんですが、やっぱりちゃんと一つ一つ言わないとあかんのですな。まず、学生さんはつまようじでどうやってつついていいのか分からない。綺麗に使わないといけないのも分からないので、実験机の上に普通に置いたりする。青と白の区別をどのようにするのか分からない。チューブに名前を書かない。ちなみに自分もコロニーの数を数えてもらうように言うのを忘れていて、Yさんに言われて初めて気がつく。 いやー、まさかこれだけの操作にこんなに説
2012年03月03日 $372=62000円? 昨日はYさんのジャーナルクラブ。しっかり準備してあって、安心して聞いていられました。今回は二回目の発表でしたが、一回目のときに比べるとずいぶん良かった。人間、進歩するものだなあと改めて思う。次は仕事報告が二週間後にありますが、頑張ってください。 ところで、昨日たまたま見たのがこれ。 EMBO Journalの購読費なんですが*、$372が62000円ってどういう計算なのか。一番円安だった120円を基準にしてもまだ高い。一般に抗体や試薬も二倍以上の値段になってることは珍しくないし、何がどうなってこうなるのかいつも疑問に思う。日本ではもらってる研究費の割には論文出てないという話があったけれど、英語の壁、情報の得やすさの他にも、こういう単純な問題もあるんじゃないですかね? 本当になんとかならないもんなんでしょうか。 *雑誌の購読料が高くなってるみ
2011年01月08日 第1回(2011年)日本分子生物学会 若手研究助成 今月末が締切りの第1回(2011年)日本分子生物学会 若手研究助成、一見応募資格はありそうなので出してみることにしました。研究助成金の使途も相当フレキシブル。1)研究推進に関係することであれば、使途は限定しません(例えば研究時間を確保するためのベビーシッター費用、海外留学費用なども可)。 ベビーシッター費用とか本当に書いちゃってもいいんですかね(笑) まあ、実際にこういうことを自分でするのは始めてといってもいいぐらいなので、通るとは考えにくいですが(年度ごとの助成人数は5人だそうで…)何事も経験ということで。実際に考えてみると、これまで書いてきたようなポスドクの間の数年の研究計画を書くというのとはちょっと違って、中々面白いところもあるし、見えてくるものもあるように思います。 という話をぽる氏としていたら、以前Mさん
2022年04月26日 Fedex 先日のFさんのミーティングを受けて、色々と試薬を譲渡する約束をしていたのですが、ちょうど抗体が少なくなっていたりリコンビナントが足りなかったりですぐには送れませんという状況。それぞれ抗体は新しく作成したものを試したりタンパク質を取り直したりと対応をしていたのですが、やはりやれる実験だけでも先に始めたいということで(まあ、そうですよね)、取り急ぎ使えることが分かった抗体だけでも送りましょうということになりました。 というわけで、Fedexで送ったんですが、これが何度やっても慣れないというか、これまで問題なくスムーズに送れました、ということがほぼ記憶にありません(笑)。ドライアイスを使っておくるので、伝票が違ったり、外箱に危険物のマークや宛先を貼り付けないといけなかったりするんですが、昨日は後者の方でひっかかって、業者の方がいうにこの2つが箱の同じ面にないと
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