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福島県いわき市「スパリゾートハワイアンズ」の奇跡【後編】 | 日刊SPA!
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福島県いわき市「スパリゾートハワイアンズ」の奇跡【後編】 | 日刊SPA!
トドメは日曜日だ。朝6時に、起床のアナウンスが流れ、朝食が始まった。ひと段落したところで、支配人が... トドメは日曜日だ。朝6時に、起床のアナウンスが流れ、朝食が始まった。ひと段落したところで、支配人が拡声器を片手に、静かに話し始める。 「本日、皆さんを東京駅までお送りできることがわかりました」 満場の拍手が沸き起こる。その中で、さらに支配人は続ける。 「昨日、弊社の従業員を実際に、東京駅に向かわせたところ、”走行可能”という判断を下しました」 その瞬間、巨大な拍手が会場を包んだ。常識では考えられないほどの大きな余震が続くなか、まったく安全が担保されない道を、被災した「お客様」のために走る。それは、命がけの行為だ。拍手で手が痛い。ジンジンと響き、熱くなる手のひらを見つめ、記者はこのとき、拍手には大小のみならず、軽重があることを知った。 それから、12時間を超える長旅を経て、記者は今、東京で原稿を書いている。そして思う。絶望の淵にある人を、真に救うのは「情報」でも「言葉」でも、ましてや「法律」