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会話術
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医学の地平線 第112号 深い学習、深い思考、深い理解 最近、deep learning(深層学習)という言葉がはやっていて、情報関係以外の科学者や、一般の人々も用いているようです。最強のプロ棋士に勝った人工知能、アルファ碁で有名になった機械学習のフレームワークがdeep learningなのです。このdeep learningの内容をdeepに知ることで我々の思考の深層と科学の一面を明らかにできるのではないかと思います。 もともとdeep learningは多層ニューラルネットワークと呼ばれる機械学習フレームワークの一つです。高等動物の神経システムの研究成果を最大限に取り入れた内容となっています。最初は入力層と出力層で構成されていたシステムに中間層(隠れ層とも言われる)を複数加えたシステムが一般的です。人間の思考も、5感から入力データを取り入れ、複雑な思考の後に何らかの判断を下し行動に移
医学の地平線 第9号 遺伝学主要用語の改訂 日本人類遺伝学会(中村祐輔理事長)は2009年の大会で遺伝学の主要用語の改訂を行うことを決めました(http://jshg.jp)。私はこの学会で理事を務めており、用語の改訂にもかかわってきたので説明したいと思います。 一般に科学用語は国際的な用語の訳語を使用しますが、遺伝学では日本で使われる用語と国際的な用語の内容が異なっていたのです。例えば遺伝学はgeneticsの訳ですが、もともとgenetics(遺伝学)はheredity(遺伝)とvariation(多様性)を取り扱う科学分野として1905年に初めて提案された造語です。それを日本ではheredity(遺伝)だけを取り扱うと誤解されやすい「遺伝学」と訳したため取り扱う範囲が狭くなっていたのです。そこで、今回、遺伝学(遺伝の科学)から、遺伝学(遺伝と多様性の科学)と変更しました。用語はかわり
健康と病気における尿酸の意義 尿酸値を変化させる要因 血清尿酸値を変化させる要因は遺伝的要因と環境要因に分けられます。最近の研究により、そのどちらの要因も詳細にわかってきました。 遺伝的要因 尿酸に関係する遺伝子は、希で影響が強い遺伝子と、頻度が高く影響が弱い遺伝子に分けられます。遺伝子の名前は斜体の英語で表わされますが、HPRT、PRPP、UMOD、SLC22A12、XDH、PNPなどは希で強い遺伝子です。強いと言う意味は、遺伝子が強い影響を与え、尿酸値を大きく動かすと言う意味です。このような遺伝子を持っている場合、遺伝病ということばが使われます。 しかし、これらの遺伝子の変異を持っている人は極めて希なので大多数の痛風や高尿酸血症には関係しません。では、大多数の痛風や高尿酸血症に遺伝子が関係しないかと言うとそうではありません。しかし大多数の痛風や高尿酸血症に関係する遺伝子は、頻度は高いが
痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気です。医学研究が進み、良い薬も開発されたため正しい治療を受ければ全く健康な生活が送れます。しかし、放置すると激しい関節の痛みを繰り返したり、体のあちこちに結節が出来たり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。 痛風が起きる前に血液の尿酸値が高い状態が長く続きます。これを高尿酸血症と言います。それを放置すると、ある日突然、足の親ゆびの付け根などの関節が赤く腫れて痛みだします。痛みは激烈で、耐えがたいほどの痛みです。発作的な症状なので痛風発作と呼びますが、これはたいていの場合、1週間から10日たつとしだいに治まって、しばらくすると全く症状がなくなります。痛風発作は、炎症を抑える薬を服用すると比較的早く治る事が多いです。ただし油断は禁物で、多くの場合1年以内にまた同じような発作がおこります。そして繰り返している
医療関係者へ 診療ガイドライン 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン この「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」は医療機関で診療にあたる医師を対象として作成されたものです。 患者さんや家族の皆様の参考にもなると思われますが、高尿酸血症・痛風の症状や状態は人によって異なることがあります。必ずしもこのガイドライン通りの治療が行われない場合もあることをご理解下さい。 治療ガイドライン第3版 腎性低尿酸血症診療ガイドライン このガイドラインは医療機関で診療にあたる医師を対象として作成されたものです。 患者さんや家族の皆様の参考にもなると思われますが、低尿酸血症の症状や状態は人によって異なることがあります。必ずしもこのガイドライン通りの治療が行われない場合もあることをご理解下さい。 診療ガイドライン第1版
『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』には『生活指導』の中に食事療法、特に『1日400mgを目安にしたプリン体の摂取制限』が示されています。 食事から摂取されるプリン体は体内で最終的に尿酸に代謝されて尿酸プールを増大させます。そのため、肉や魚介類をたくさん食べると痛風になりやすいことが知られています。また、アルコール飲料では、含まれるプリン体量はあまり多くはありませんが、アルコールの作用が加わって尿酸値が上昇します。お酒を毎日飲む人は痛風の危険度が2倍で、特にビールを飲む人の危険度が高いと報告されています。 プリン体とはプリン骨格を持つ物質の総称で、プリン塩基、プリンヌクレオシド、ATP などのプリンヌクレオチド、さらに核酸に含まれます。食品中では旨味の成分であり、核酸中に多く含まれます。そのため、細胞数の多いもの、細胞分裂の盛んな組織にプリン体が多くなっています。 下記にアルコール飲料中
食品中プリン体含量(mg/100g) 穀類 肉類 魚類 干物 玄米 37.4 ブタ肉 クビ 70.5 カツオ 211.4 マイワシ 305.7 白米 25.9 カタ 81.4 マグロ 157.4 マアジ 245.8 胚芽米 34.5 カタバラ 90.8 イサキ 149.3 サンマ 208.8 大麦 44.3 カタロース 95.1 サワラ 139.3 カツオブシ 493.3 蕎麦粉 75.9 カタスネ 107.6 キス 143.9 ニボシ 746.1 小麦粉(薄力粉) 15.7 バラ 75.8 トビウオ 154.6 缶詰 小麦粉(中力粉) 25.8 ヒレ 119.7 ニジマス 180.9 ツナ 116.9 小麦粉(強力粉) 25.8 ロース 90.9 赤カマス 147.9 サーモン 132.9 卵・乳製品 ランプ 113.0 マダイ 128.9 魚類加工品 鶏卵 0.0 レバー 284.8
理事長通信 最新版 第19号 年頭のご挨拶 新年あけましておめでとうございます。 今年が皆様にとって良き1年になりますようお祈りいたします。 2020年に端を発したコロナ感染症の影響で、公益財団法人 痛風・尿酸財団の年中行事である痛風・...more
公益財団法人痛風・尿酸財団は、痛風や尿酸に関連する研究者への助成、痛風と尿酸に関わる診療についての一般医師を対象とした研修会の開催並びに痛風診療医療機関の推薦、更には一般の方々に対する痛風と尿酸に関する知識の啓発活動を行っている公益財団法人です。詳細はこちら
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