昨年から今年にかけて、75歳のハードルを越えられず、亡くなる有名人が多いことに驚きます。八代亜紀さん(73歳、膠原病・急速進行性間質肺炎)、坂本龍一さん(71歳、直腸がん・肺転移)、谷村新司さん(74歳、急性腸炎)…みな、後期高齢者となることなく、この世を去っています。 現在、65歳になると高齢者と定義されます。「人生100年時代」に、誰も65歳の人間を老人とは見ないでしょう。体力も気力もまだまだ若い、十分働けるとして、定年延長や、年金支給年齢引き上げの動きがあります。しかし、私に言わせてもらうと、この見方が間違っているのです。 なぜなら、老化はずっと早くから始まっているからです。早くて20代半ば、30代半ばからは明らかに身体機能が低下していきます。最近、発表されたスタンフォード大学の研究では、34歳、60歳、78歳の3つのポイントで老化は急激に起こるとされています。