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おみそ汁
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決断をくだした市村社長本人に真意を聞いた 1月19日は朝から衝撃を受けた。朝日新聞の朝刊で『週刊朝日』の休刊が発表されていたからだ。発行元の朝日新聞出版のホームページには早朝5時に社告がアップされた。 その日からネットには休刊を伝えるたくさんのニュースが氾濫したが、この記事は、同誌発行元の朝日新聞出版社長に直接聞いた、重い決断をするに至った真相だ。一問一答の形式で市村社長の話を載せるにはニュアンスも含めて丁寧な確認作業を行わなければならないので、とりあえずそうでない形でこの記事を配信することにしたが、もちろん当人にも確認いただいてこの記事をアップしている。 実はその19日、朝日新聞出版の市村友一社長にインタビューすることが決まっていた。毎年、月刊『創』(つくる)の特集の中で同社の社長に話を聞いているのだが、市村社長がその日を指定してきたのは、それ以前に休刊の話はできないし、インタビューの後
冤罪の可能性が高いのに死刑執行されたという衝撃 死刑囚とのつきあいが比較的多い私だが、死刑という刑罰が無期懲役や有期刑と決定的に違うのは、万が一冤罪だったとしても取り返しがつかないことだ。冤罪なのに死刑が執行されてしまうというのは考えるだけで恐ろしいが、実はそれは決して想像の世界の話ではない。今年7月に第2次再審請求が起こされた飯塚事件がまさに、その可能性が高いのだ。 さる9月4日に行われた「飯塚事件の再審を求める東京集会」での弁護団報告を発売中の月刊『創』(つくる)11月号にほぼ全文掲載した。「西の飯塚、東の足利」と言われるように、飯塚事件は、再審無罪が確定した足利事件と並び称されるが、それは両事件とも同じ時期に同じ鑑定方法によって有罪判決が出され、その後、そのDNA鑑定がずさんだったことが明らかになった、という経緯があるからだ。 足利事件の菅家利和さんについては、再審が開かれ、無罪だっ
無期懲役の北村受刑者から衝撃の手紙 死刑執行まで12年間つきあった埼玉連続幼女殺害事件の宮﨑勤元死刑囚を始め、重大事件の当事者と10年20年つきあうというのは、私の場合、そう珍しいことではない。今回報告する日野不倫殺人事件の北村有紀恵受刑者とも、彼女が未決の時代からのつきあいだから、もう20年以上になる。 事件は1993年に起きた。有紀恵さんは不倫相手の男性宅に放火し、結果的に何の罪もない2人の子どもが亡くなってしまうという、凄惨な事件だった。 翌年2月に逮捕されてからずっと獄中生活を送っている有紀恵さんは、月刊『創』(つくる)を愛読し、感想などを手紙で送ってくれる。同時に、彼女が起こした事件とどう向き合い、罪を償おうとしているかについても心情をつづってくる。 北村有紀恵さんの刑は無期懲役なのだが、これは文字通り、刑期に終わりがない懲役だ。ただ仮釈放という制度があって、罪の償いの状況によっ
9月1日付読売新聞の大きな報道 菅首相の突然の退陣表明には驚いたが、眞子さま結婚騒動の急展開にも驚いた。4年近く続いた結婚騒動は新たな局面を迎えたと言ってよい。 でも多くの人が勘違いしているかもしれないが、眞子さま年内結婚というのは正式発表があったわけではない。4年前の婚約内定報道もNHKのスクープで、正式発表前に過熱してしまったのだが、今回は読売新聞の報道がきっかけだった。しかも、前のNHKスクープと違って、9月1日朝刊の読売新聞1面トップ「眞子さま年内結婚」報道は、内容的には新しい話はほとんどない。これまで週刊誌が約1カ月近く報じてきたことを追認したものだ。 小室圭さんのニューヨークでの就職の目途がたったことで、眞子さまが皇籍離脱して渡米して結婚し、現地で生活するという、もう半年ほど前から検討されていたプランが具体的に動き出した。眞子さまが30歳になるなど、節目ともいえるこの秋、思い切
このところ知り合いの広告クリエイターを、思わぬ場面で見る機会が続いた。総務省接待疑惑騒動で国会に招致された東北新社の中島信也社長は、「日清カップヌードル」や「サントリー伊右衛門」のCMを制作したクリエイターだし、渡辺直美さんを巻き込んだ開会式演出騒動で統括責任者を辞任した佐々木宏さんは、ソフトバンク・白戸家やサントリーBOSSなど幾つもの人気CMを手がけてきた人だ。両人とも『創』の広告特集に登場いただいてきたし、佐々木さんは2021年4月号にも登場している。その中でこの1~2年はオリンピック・パラリンピックとの関わりについても語っている。 広告会社でクリエイターが一定年齢に達すると、管理職になるより現場にいたいという意向で退社・独立する人と、会社に残って経営にまで参画する人とがいる。佐々木さんは前者で、中島さんは後者だろう。佐々木さんは電通を退社して自分で会社を立ち上げ、CMディレクターと
2021年7月で、あの凄惨な相模原障害者殺傷事件から5年を迎える。神奈川県は津久井やまゆり園の新園舎を再建し、7月4日開所式を開くなど、新たな動きがいろいろと進められつつある。 事件を起こした植松聖死刑囚は、既に2020年に死刑が確定し、東京拘置所で執行を待つ日々だ。基本的に接見禁止で手紙も面会も家族以外は禁じられているが、『創』編集部には定期的に手紙が届いている。最近もこの6月に自筆の手紙が届いた。ただ自由に彼の心境などを尋ねることはできない。お金の差し入れに対してお礼を告げるといった制限された事柄しか手紙のやりとりは認められていないからだ。 それにめげることなく、今も何とか特別接見許可を得るために努力を続けている。 死刑判決を受け入れ、再審は申し立てるつもりがないと言っている植松死刑囚は、自ら控訴取り下げを行うなどしているため、比較的早期に刑が執行される可能性がある。 なぜ『創』が植松
死亡したのが林眞須美さんの長女だったという突然の報道 和歌山カレー事件・林眞須美さんの長女が亡くなったと報じられている。亡くなったのは6月9日で、当初は眞須美さんの長女らしいという指摘はなされないまま、11日夜から以「関空橋転落死」事件として報じられた。 発端は6月9日14時20分頃、和歌山市内から119番通報があったことだ。「娘の意識がない。血のような黒いものを吐いている」という内容で、駆け付けた救急隊が16歳の女性を搬送したが、後に死亡が確認された。病院への搬送には父親らしき男性が立ち会った。 通報を行ったと思われる母親らしき女性(37歳)はその後、4歳の下の娘を連れて車で家を出た。そして16時頃、関空連絡橋を車で走行していた男性から「人が橋から落ちたようだ」と警察に通報があった。女性は車のエンジンをかけたまま、橋の上から40メートル下の海に飛び込んだらしい。捜索したところ、橋から1キ
2021年6月10日、「表現の不自由展・東京」(正式名称は「表現の不自由展・その後 東京EDITION&特別展」)の実行委員会が会見し、6月25日~7月4日に都内で予定していた展示が激しい街宣攻撃で会場変更を余儀なくされたこと、しかし不当な攻撃には屈せず、開催を続行することを宣言した。 「表現の不自由展」は、かつて公開中止など発表の場を奪われた美術作品を展示し、表現の自由について考えてみようという趣旨で、最初2015年に都内で開催され、それを見た津田大介さんの提案で2019年の「あいちトリエンナーレ」の1企画として展示された。しかし激しい抗議にあって開催3日で中止に追い込まれ、大きな社会問題になった。その後、関係者の尽力によって会期中最後の1週間に展示が再開した。 そこで見られなかった人たちに見てもらうという趣旨もあって、その後、韓国や台湾で展示。2020年には東京など国内で展示が準備され
被告の親族や友人たちが支援の会を立ち上げた 講談社の『モーニング』編集次長・朴鐘顕さんが妻殺害の容疑で逮捕されたのは2017年1月だった。出版界はもちろん、社会全体に衝撃を与えた出来事だった。朴さんが『別冊少年マガジン』創刊時の責任者であったため、同誌に掲載された「進撃の巨人」の生みの親として当初大々的に報道されたため、講談社が、朴さんは「進撃の巨人」の担当ではなかったとコメントを発表するといった経緯もあった。 その後裁判が行われ、東京地裁の一審判決は2019年3月、懲役11年の実刑だった。朴被告は控訴したが、2021年1月の二審判決は控訴棄却。有罪判決は変わらなかった。そしてこの6月には上告趣意書が提出され、最高裁でこれから本格的審理がなされることになる。 詳細な裁判の中身があまり報じられていないこともあって、判決がそのまま受け止められてしまっているが、実はこの裁判にはおかしいと指摘され
東京地裁に集まった荒木監督の友人知人 5月12日、東京地裁615法廷前の廊下には40人近い人たちが集まっていた。 その日、11時から映画監督・荒木太郎さんが原告になっている民事訴訟の第4回口頭弁論が開かれることになっており、それを傍聴するために集まったのだった。 コロナ対策で座席が制限されているため実際に傍聴できるのは20人強。先着順に並んだ人たちの後ろの方の人は法廷に入ることができなかった。傍聴した中には『誰がために憲法はある』などの映画作品で知られる井上淳一監督もいた。 民事訴訟は基本的には双方の書面交換で進められ、法廷自体は短い時間で終わる。終了後、待合室でその日のやりとりの説明が荒木監督や弁護士から行われる。そうした知人らとの交流を含んだ裁判の進行を、荒木さんのパートナーが手描きのマンガにして配ったりしているのだが、その一部のコマを掲載しよう。 裁判の経緯を描いたマンガ(c:ドイタ
2021年5月20日午後、さいたま地方裁判所で、昨年9月に逮捕され、強制わいせつ未遂で起訴された二階堂直樹被告の第2回公判が開かれた。私はナオキと呼んでいるが、かつてヒステリックブルーという人気バンドで活躍し、紅白歌合戦にも出場した元ミュージシャンだ。かつて2004年に性犯罪で逮捕され12年間服役し、4年半前に出所したのだが、昨年、再び性犯罪で逮捕された。 刑務所でR3という治療プログラムを受講し、更生を誓って月刊『創』(つくる)に決意を書いた手記を発表して出所した彼が、なぜ再犯に走ってしまったのか。いろいろな波紋を広げたこの裁判を、初公判に続いて傍聴した。前回の初公判の報告は下記をご覧いただきたい。 https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20210330-00230085/ 性犯罪の再犯事件、元ヒスブル・ナオキの初公判を傍聴 彼は
再び「死刑確定」という重たい現実 私は宮崎勤元死刑囚(既に執行)や植松聖死刑囚など死刑囚との付き合いは多い方だと思うが、凶悪犯と言われるような死刑囚であっても、死刑確定や死刑執行という事態にはそのつど、重たい気分にならざるをえない。 その点では11月26日に大阪高裁がくだした決定についても同様だ。実際には決定によって死刑が確定しても接見禁止になるまでには数日の事務手続きがあって、その間は接見が可能なのだが、間もなく寝屋川事件の山田(旧姓)浩二死刑囚は接見禁止となり死刑確定者の処遇になると思われる。 本当なら接見禁止がつくまでの間に大阪拘置所に駆け付けて「今生の別れ」をすべきかもしれないし、実際、2019年の控訴取り下げの時も、2020年3月末の二度目の控訴取り下げの時も私はそうしてきた。ただ今回は超多忙であるうえにコロナ禍で長距離移動の自粛勧告が出ていることもあって、そうもいかない状況だ。
続報がほとんど途絶えたナオキの逮捕事件 2020年9月23日に逮捕された元ヒステリックブルーのナオキの事件、マスコミの続報がないので、どうなったのかと思っている人も少なくないだろう。 実はナオキは10月14日に起訴された。逮捕時点で大きな報道がなされた割には、起訴などの続報がほとんどなされていないのには、ある事情があった。起訴の際に示された罪名が、逮捕時の「強制わいせつ致傷」から「強制わいせつ未遂」に変更になっていたのだ。 逮捕時の報道では「女性に後方から近づき、口をふさいで押し倒してわいせつな行為をしようとして、右ひじにかすり傷を負わせた」(朝日新聞)とされていた。押し倒して云々という報道を見れば誰もが、レイプ未遂事件と受け取るだろう。でも捜査が進むうちに、どうもそうではないことが明らかになったようだ。 前回の下記の記事に書いた通り、私は逮捕翌日にナオキに接見して話を聞き、マスコミ報道と
今年は注目されたが故に誤解も気になった 2020年10月23~25日、都内で第16回死刑囚表現展が開催された。今年は、3月末に死刑が確定した相模原障害者殺傷事件の植松聖死刑囚らが初出展したというので、新聞が報道したため、例年になく注目された。 注目されるのは良いことなのだが、その後、死刑囚の作品をこんなふうに展示することは被害者感情に反するのでは、という視点から幾つかの報道がなされている。私は死刑囚表現展には以前から関心を持ってきたが、こういう取り上げられ方をされたのが残念で、それについて書いておこうと思った。月刊『創』(つくる)では昨年もそうだったが、今年も11月7日発売の12月号で、表現展の運営にあたっている太田昌国さんの報告を掲載している。 死刑囚の作品を展示する表現展を、被害者感情から見ていかがなものか、という問題の立て方は、この表現展がどういう経緯で行われ、どんな意図で運営されて
政権側も巻き返しのキャンペーン 日本学術会議の会員候補6名を菅首相が任命拒否したことが、いまだに大きな問題になっている。批判を浴びて政権側も巻き返しを図っているようで、学術会議という組織の問題点を指摘する論調もネットなどでは目立つ。学術会議に問題があるのならそれは改善すべきだが、それは今回の問題に対する議論のすり替えだろう。 任命拒否問題の本質とは何だったのか。この間の報道を通じて様々なことが明らかになりつつある。ここで一度整理しておこう。 10月16日付東京新聞特報面。筆者撮影 菅首相は会見でうっかり、自分は6名が既に除かれた名簿しか見ていないと口を滑らせ、では誰が6名を拒否したのかと問題になった。6名を名簿から削除したキーパーソンは杉田和博官房副長官であるらしいことが報道で明らかになっている。これはこの問題を理解する重要なポイントだ。10月16日付の東京新聞が特報面で杉田副長官について
9月24日、警察署でナオキに接見した 9月24日、前日に性犯罪で逮捕された元ヒステリックブルーのナオキに接見した。逮捕翌日に接見に行ったので本人は驚いていたが、そんなことより今回の逮捕には私の方が驚いた。割としっかりした男なので、もう更生は大丈夫と思っていたからだ。それを話すと、彼は「自分自身ももう大丈夫と思っていたんですけどねえ」と言った。 彼は前の性犯罪で懲役12年の実刑を受け、服役中に性犯罪の治療プログラムを受講。更生することにそれなりの自信を持っていた。自分の更生の意志を社会に示そうと思って出所前に『創』2016年8月号に手記も発表した。そうした経緯については下記の記事をご覧いただきたい。 https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20160706-00059689/ 元ヒステリックブルーのナオキが出所を前に獄中12年の心情と事
8月7日発売の月刊『創』(つくる)9月号に「性暴力被害女性の衝撃の座談会」という記事を掲載した。性暴力の被害にあった女性3人の鼎談だ。いまだに心の傷が癒えていないために事件を語るたびにすすり泣きが漏れるという壮絶な座談会だった。 『創』は大きな事件の様々な当事者の手記を掲載してきたのがひとつの特徴だが、もうひとつそれを10年20年と長期にわたってフォローし続けることが多いのも特徴かもしれない。担当者が3年ごとに異動する新聞・テレビにはできないことだ。 1997年に起きた集団レイプ事件のA子さんのケースも、『創』では何度か取り上げてきた。性暴力は「魂も犯す」と言われるように、被害者が事件後、長年にわたって苦しめられることが多い。被害が、その人の人生を大きく変えてしまうのだ。 もともとその事件を取り上げたのは、加害者とされた男子学生が次々と逮捕され、連日、ワイドショーや週刊誌が大報道を展開した
※この記事のタイトルを5月21日に変えました。現状で内容は同じです。 コロナ禍は司法現場をも襲っている。大阪拘置所で刑務官が感染、東京拘置所では収容者が感染と脅威に見舞われ、一般面会は中止されたままだ。もともと刑事施設は医療態勢が貧弱だから、集団感染が起こればひとたまりもない。情報も閉ざされているのでほとんど報道されていないが、深刻な状況になっている怖れがある。 裁判も公判や判決の延期が続いている。司法現場がこれほど混乱するというのは、国のあり方にも関わる重大事態だ。 控訴取り下げの受理が2カ月近く宙に浮いた異例の事態 その中で異例の事態が続いているのが、寝屋川事件の山田浩二被告の「二度目の控訴取り下げ」問題だ。寝屋川事件は2015年に二人の男女中学生が連れ去られ殺害された事件で、山田浩二被告に1審で死刑判決が出されている。 その控訴審が始まる前に山田被告が控訴取り下げをした後に、「取り下
新型コロナウイルスはマンガ・アニメ界にも大きな影響を及ぼしている。3~4月は春休みと新学期開始にあわせて映画「ドラえもん」と「名探偵コナン」が劇場公開され、毎年盛り上がる時期だ。2020年は特に「ドラえもん」連載開始50周年にあたり、小学館は前年末から大キャンペーンを展開していた。それが新型コロナの影響でそれらの映画が次々と公開延期になっている。さらに集英社社内に感染者が出たとあって、4月20日発売予定の『週刊少年ジャンプ』21号が発売延期で27日発売号が21・22合併号になる。「鬼滅の刃」のコミックス第20巻も発売延期となった。まさに異例づくめだ。 書店でも大型チェーン店が「緊急事態宣言」を受けて休業に入るなど、もともと不況に苦しんでいた出版界・書店業界はかなりの打撃を受ける恐れがある。 ただ一方で、改めてコンテンツの力を示したのがこの1年ほどのマンガの相次ぐ大ヒットだ。このコンテンツの
弁護人が行った控訴を植松聖被告が取り下げ 2020年3月30日、朝一で相模原事件の植松聖被告に接見した。3月16日に出された一審死刑判決に対して、27日に弁護人が控訴したのだが、植松被告は前から、控訴したら取り下げると言ってきた。接見したのは9時頃だったが、植松被告は、既に取り下げの書類を取り寄せていると言っていた。 だからその接見は最後のチャンスで、かなり説得したが、結局、植松被告は午後、控訴を取り下げてしまった。これで死刑が確定することになる。 それは既に報道されてニュースになっているが、植松被告は面会室で、まだ葛藤もあると語っており、どんな会話がなされたか紹介しよう。 そして私は横浜拘置市所を出た後、その足で大阪へ向かった、大阪拘置所で寝屋川中学生殺害事件の山田浩二被告に接見するためだ。こちらも死刑が確定するかどうかまさに瀬戸際で、その2人と接見して夜に帰京したのだが、生と死の間で揺
2020年2月3日、朝一番の8時過ぎに大阪拘置所を訪ねた。寝屋川中学生男女殺害事件の山田浩二被告に接見するためだ。寝屋川事件といっても忘れてしまった人が多いかもしれない。2015年夏に男女中学生が深夜の商店街から誘拐され殺害された事件だ。逮捕された山田被告には2018年12月に大阪地裁で死刑判決が出されている。 死刑確定者から再び「被告」に。しかし最高裁決定によっては… ヤフーニュースにも何度も書いたから知っている人もいると思うが、2019年に山田被告は、ボールペン1本をめぐって係官と口論になり、パニックになって何と控訴を取り下げ、自ら死刑を確定させてしまった。私はボールペン1本の喧嘩で裁判をやめてしまうのには納得がいかず、本人を説得。山田被告は5月30日に控訴取り下げ無効の申し立てを行った。 多くの法律専門家が、一度確定させた死刑判決を覆すのは無理だろうと言う中で、異例なことに2019年
相模原事件の裁判が始まってから、ほぼ毎日、横浜に通う日々だ。公判のなかった1月14日は植松聖被告の接見に行ったから、1月8日以降、平日は毎日、横浜に行っていることになる。続いて1月20日以降も毎日、公判が入っている。しかも、いよいよ山場の被告人質問が始まる。 植松被告が事件後初めて、刃をふるった障害者に謝罪する意向であることは、1月14日の接見でわかったが、さてそれを彼はどう語るのか、ぜひ傍聴したいが、またものすごい倍率の抽選になるのだろう。行ってみないと傍聴できるかどうかわからない。ちなみに14日の接見については下記で報告したので未読の方はご覧いただきたい。 https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20200114-00158929/ 翌朝小指は噛みちぎったー相模原事件・植松聖被告が面会室で語った驚くべき話 1月15日の第3回公判で
「しんゆり映画祭」最終日に「主戦場」上映が決定 川崎市で10月27日~11月4日に開催された「KAWASAKIしんゆり映画祭」で、一度は上映中止になった映画「主戦場」の11月4日の上映が決定したという告知が11月2日午後になされた。上映再開へ向けた動きがあるのは聞いていたが、ぎりぎりになっての決定にホッとした。「主戦場」上映中止に抗議してボイコットした若松プロダクションの作品「止められるか、俺たちを」も復活が決まったという。「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」が中止になりながら最終段階で再開にこぎつけたのと似た展開になったわけだ。 ちなみに「主戦場」は、同映画で歴史修正主義者と批判的に扱われた出演者の一部が上映中止を求めて裁判を起こしている。何が争点かなどについては下記記事を参照してほしい。 https://news.yahoo.co.jp/byline/shino
2019年10月17日に脅迫容疑で逮捕された三田佳子さんの次男・高橋祐也君は、10月24日、不起訴となって釈放された。それを報じた新聞・テレビでは、それまで犯罪者扱いだったのがいきなり「高橋祐也さん」と「さん」付け、読売新聞では「高橋祐也氏」と「氏」が付けられていた。 ただ「不起訴となった理由について検察は明らかにしていない」という言い方で、不起訴になった経緯は報道されず、多くの人にとっては、いったいどうしてそうなったのかわかりにくいだろう。新聞・テレビに代わってその事情を書いておこう。 自宅に戻った祐也君と、10月26日土曜夜、飲みながら話をした。飲みながらといっても彼は糖尿病が悪化しているのでビール1杯だけで、あとはウーロン茶だった。 和解に至り被害届けを取り下げ 不起訴になったのは言うまでもなく、被害届を出した元乃木坂46の女性と祐也君が和解し、彼女が被害届を取り下げたからだ。10
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