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おみそ汁
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「ネパール人経営のインドカレー店」が今や日本全国、津々浦々で大増殖している。日本人のエスニックファンの間で「インネパ」とも呼ばれるようになった彼らは、なぜここまで増えたのか? そしてその背後にあることは……。『カレー移民の謎』(集英社新書)より一部抜粋し、その理由と搾取に苦しむネパール人労働者の実態に迫った。(全2回の前編/続きを読む) ◇◇◇ 家や土地を売り、足りなければ借金してまでカネを作るネパール人たち コックが独立開業してオーナーになり、母国から新しくコックを呼び、そのコックも独立し……という暖簾分け的なシステムのもとに「インネパ」が広がっていった経緯を見てきたが、ここまで爆発的に増殖した理由はほかにもある。そのひとつが「コックのブローカー化」だ。 「外国人が会社をつくるには500万円の出資が必要じゃないですか。ネパール人にはすごく大きなお金です。家族や親戚や銀行から借りる人もいま
「ネパール人経営のインドカレー店」が増えた今、問題になっているのは彼らの就労環境や教育環境である。中にはドロップアウトし犯罪に手を染めるものも……。ここでは『カレー移民の謎』(集英社新書)より一部抜粋。2020年ごろ東京・新大久保でケンカを繰り返していたネパール人半グレ集団「東京ブラザーズ」の実態に迫る。(全2回の後編/前編を読む) ◇◇◇ ネパール人半グレ集団「東京ブラザーズ」の正体 「危険きわまりないネパールマフィア」「薬物を扱う半グレ集団」なんてハデなタイトルとともにあやしげな記事が躍るようになったのは2020年ごろのことだろうか。また外国人犯罪かとマユをひそめる人々や、この手のダークなネタが好きな人々によってSNSで拡散され、いっとき話題になった。 しかし、僕が話を聞いた多くのネパール人はみな、首をひねるのである。 「あいつら、ただのガキだったよ。とにかくケンカばかりしていたけど、
東京都心から約360km離れた絶海の孤島・青ヶ島。2024年1月1日時点の人口は156人という「日本一人口の少ない村」だ。 青ヶ島に行くには、八丈島から1日1便9席しかないヘリコプターか、週に5回運行している連絡船を利用する必要がある。連絡船は、流れの早い黒潮の影響で予定どおり運航するとは限らない。黒潮に加えて強い西風が吹く冬場の就航率は、5割を切ることも多い。 今回は、前編に引き続き特に上陸しづらい「冬の青ヶ島」に1週間滞在して、現地を取材した様子をお伝えする。島の物流の要である連絡船が、8日ぶりに運航することになった。久しぶりの船の到着に、島はどんな変化が起こるのだろうか。(全3回の2回目/3回目に続く) 絶海の孤島・青ヶ島 ◆◆◆ 荷物を積んだ連絡船「あおがしま丸」が港に到着 2023年12月19日、島しょ地域のブランド化を推進する「東京宝島アクセラレーションプログラム」が支援する、
都内から車で3時間ほど、栃木県那須町の山林。昼なお暗い茂みを流れる川の近くに、異様な臭いと黒煙が立ち込めたのは4月16日早朝のことだった。 全国紙社会部記者の解説。 「マネキンのようなものが燃えている」 「通報内容は『マネキンのようなものが燃えている』でしたが、地元警察署員が確認すると2体の遺体でした。焼損が酷く、当初は性別も分からなかったが、手を結束バンドで縛られていて、顔は粘着テープでぐるぐる巻きにされていた。栃木県警は死体遺棄事件として捜査本部を設置し、殺人容疑を視野に捜査を進めています」 遺体が発見された那須町の山林 ©文藝春秋 亡くなったうちの1人は、東京都台東区に本籍を置く宝島龍太郎さん(55)と判明。 「宝島さんは、東京・上野で居酒屋や焼肉店など十数店舗を経営していました。特に御徒町駅に近い一角は系列店だらけで、近隣から『宝島ロード』と呼ばれていた」(近隣店舗のスタッフ) た
みなさんは「青ヶ島」を知っているだろうか。東京都心から約360km離れ、2024年1月1日時点の人口は156人という「日本一人口の少ない村」だ。 青ヶ島に行くには、八丈島から1日1便9席しかないヘリコプターか、週に5回運航している連絡船を利用する必要がある。その連絡船は、流れの早い黒潮の影響で予定どおりに運航するとは限らない。黒潮に加えて強い西風が吹く冬場の就航率は、5割を切ることも多い。 ただでさえ交通手段が限られているのに、予定通りたどり着ける保証もない。その行きづらさから、青ヶ島は「絶海の孤島」と呼ばれている。 絶海の孤島・青ヶ島(写真=佐々木加絵さん提供) ◆◆◆ 歴史を遡るほど“神秘さ”が増す青ヶ島 「黒潮のまんなかにぽつりと浮かぶこの島が、いつあらわれ人が住むようになったのか、はっきりしたことは分からない」 青ヶ島村の公式ホームページに掲載されている島の歴史は、こんな一文から始
マザーグースの詩を唱えるようにテレビの前で震えながら、真実を知りたくてもがき涙したことをよく覚えています。 時は流れ、ようやく今。「悪かったのは自分かもしれない」と言いながら鈴木おさむさんが本書を手渡してくれたように思いました。 『もう明日が待っている』は、20年以上SMAPに伴走してきた放送作家である鈴木さんが、彼らの魅力の開花から終幕まで、表からは見えなかった風景をつまびらかにしてくれた“小説”です。 “小説”と銘打ってはあるけれど、綴られた物語はすべて本当のことだろうと、私は受け止めました。 「19歳の自分には、もはやアイドルという存在が滑稽にすら見えた」 鈴木さんが初めて“彼ら”を知ったのは1991年。 バンドブームの最中にアイドルとしてデビューした彼らを見て、「19歳の自分には、もはやアイドルという存在が滑稽にすら見えた」「自分と同じ年で「アイドル」をやっていることを、可哀そうと
30~40代の若い人が多い青ヶ島 ――加絵さんは、YouTube以外にもいろんなお仕事をされているそうですね。 佐々木加絵さん(以下、加絵) はい。配達業、コワーキングスペースの運営、デザイナー、青ヶ島の観光ガイド、あとは実家が「かいゆう丸」という民宿を営んでいるので、その手伝いもしています。青ヶ島は人口156人(2024年1月1日時点)の島だから、1つの仕事だけでまとまった収入を得るのが難しく、私のように複数の仕事を掛け持ちしている人が多いんですよ。例えば私の弟は、建設業と漁業をしながら、村会議員としても活動しています。 ――たくさんの仕事を掛け持ちしていると、みなさんかなり忙しいのでは? 加絵 そうですね。青ヶ島出身と言うと、「のんびりした人が多そう」という印象を持たれることが多いのですが、実際にはせっかちな人が多いかもしれません。村の飲み会などがあると、集合時間の30分前には来て、準
「CIAOちゅ~る」「ライトツナ」などで知られる缶詰製造大手の「いなば食品」に注目が集まっている。 きっかけは、4月11日発売の「週刊文春」の記事だった。今春、同社に入社予定だった一般職採用の新入社員19名のうち9割が“入社拒否”。その背景に“ボロ家ハラスメント”があったと報じたのだ。 いなば食品の工場 現役社員などから告発が殺到している 「社宅として会社に案内されたのは古い一軒家ばかり。そこに新入社員同士2~4人に分かれて、共同生活をしろというのです」(入社を辞退した女性) 新入社員が入居を指示されたボロ家 さらに4月18日発売号の記事では、同社の静岡県内の工場で2023年の一時期、食品衛生法に違反した状態で缶詰を製造していたこと、市中に出回った缶詰は回収されなかったことなどを報じた。 第1弾の記事の配信後、「週刊文春」編集部には同社に関する情報提供が殺到。現在も、情報提供フォーム「文春
1978年に『勝手なやつら』でデビュー以来、つねに漫画界の最前線をひた走ってきた高橋留美子。46年におよぶその軌跡をまとめた『高橋留美子原画集 COLORS 1978-2024』が2024年3月29日に発売された。 「るーみっく」ファンの熱烈な支持を集め、発売から1週間で売上1万部を突破。それを記念して、好きなキャラを高橋留美子が直筆で描きおろすサイン色紙キャンペーンも開催される(2024年4月30日まで)など、勢いは増す一方だ。 「週刊文春」2024年4月18日号(4月11日発売)では、この貴重な原画集から選り抜いたカットと担当編集者3名のインタビューを掲載。 「高橋先生の“生の筆致と言葉”を届けたい」――その一心で原画集を作り上げた編集者・森脇健人さん、有藤智文さん、岡本吏莉さんが明かす、制作秘話とは。高橋留美子本人と幾度も議論を重ね、時に埼玉の倉庫まで奔走したという知られざる舞台裏を
1978年に『勝手なやつら』でデビュー以来、つねに漫画界の最前線をひた走ってきた高橋留美子。46年におよぶその軌跡をまとめた『高橋留美子原画集 COLORS 1978-2024』が2024年3月29日に発売された。 「るーみっく」ファンの熱烈な支持を集め、発売から1週間で売上1万部を突破。それを記念して、好きなキャラを高橋留美子が直筆で描きおろすサイン色紙キャンペーンも開催される(2024年4月30日まで)など、勢いは増す一方だ。 「週刊文春」2024年4月18日号(4月11日発売)では、この貴重な原画集から選り抜いたカットと担当編集者3名のインタビューを掲載。「文春オンライン」ではその特別版を公開する。 後編では、高橋留美子の歴代担当編集者である森脇健人さん、有藤智文さん、岡本吏莉さんに、それぞれが関わった作品の制作秘話をインタビュー。『うる星』と『めぞん』掛け持ち連載時の列伝や飽くなき
約52万件に及ぶ個人情報の漏洩で、総務省から韓国NAVERとの資本関係の見直しを迫る行政指導を受けたLINEヤフー。更に同省は、携帯大手ソフトバンクの宮川潤一社長(58)に対しても、資本的関与を強めるよう口頭で要請している。 その宮川氏が4月7日、「週刊文春」の取材に応じ、NAVERとの交渉の内幕や、LINEヤフーの今後について明かした。 異色の経歴を持つ宮川社長 ©時事通信社 実質的な親会社であるソフトバンクの対応が注目されている LINEヤフーを巡っては、松本剛明総務相が4月16日、NAVERとの関係見直しなどを盛り込んだ報告書について不十分と判断し、2度目の行政指導を行うと発表した。7月1日までに、改めてより具体的な再発防止策などに関して報告を求めるという。 総務省から異例の行政指導 ©時事通信社 「そうした中、注目されるのは、実質的な親会社であるソフトバンクの対応です。LINEヤフ
「政治とカネの不透明さが政治全般の不信につながっている」 自民党派閥の政治資金パーティを巡る裏金事件を受け、そう語っていた日本維新の会の馬場伸幸代表(59)。今年1月には「維新版政治改革大綱」(以下、維新版大綱)を華々しく発表したのだが――。 身を切る改革がウリの維新。業界団体とのしがらみを断ち切るとして「企業献金の禁止」を掲げてきたが、今回の維新版大綱ではさらに踏み込んだ。「企業団体によるパーティ券購入は禁止」と明記したのだ。
静岡県に本社を置く缶詰製造大手のいなば食品が、2023年の一時期、食品衛生法に違反した状態の工場で缶詰を製造していたことが「週刊文春」の取材で分かった。 「2023年の5月から焼鳥缶用の鶏ササミをボイルする新施設を稼働させていたのですが、保健所からの正式な許可がない状態で2カ月操業していたのです」(いなば食品幹部) 静岡市の保健当局に提出された文書 「週刊文春」は同社の内部資料を入手。そこには2023年の5月から操業を始めた施設が、保健所の査察、許可のないまま稼働していたことが明記されている。
当時、都知事2期目を目指していた小池百合子氏の「国立カイロ大学首席卒業」という経歴に疑惑が生じたのは2020年のこと。同年5月、ノンフィクション作家・石井妙子氏が上梓した「女帝 小池百合子」がベストセラーとなり、6月には都議会でも追及を受けた。 だが、6月9日に都議会自民党、共産党などから「小池都知事のカイロ大学卒業証書・卒業証明書の提出に関する決議案」が提出されると、同日、駐日エジプト大使館は、突如としてフェイスブック上にカイロ大学長名で〈コイケユリコ氏が、1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する〉との声明を発表したのだ。 カイロ大学の声明はエジプト大使館のフェイスブックに掲載された 駐日エジプト大使館の声明文案を依頼 この声明をめぐり、偽装工作を告発したのが、元「都民ファーストの会」事務総長の小島敏郎氏だ。 そして手記の中で偽装工作にかかわったとされたのが樋口
今年1月に公表した「維新版政治改革大綱」の中で、「企業団体によるパーティ券購入禁止」と明記した日本維新の会。にもかかわらず、5月に維新所属の国会議員が“業界団体丸抱え”の政治資金パーティ開催を予定していることが「週刊文春」の取材で分かった。 企業団体のパーティ券購入禁止を掲げながら、党代表が発起人 問題のパーティは、石井章参院議員(66)が5月19日に地元・茨城県で予定している「石井あきら政治生活35年記念セミナー」。石井氏といえば、現在参院2期目で党両院議員総会会長を務め、“関東維新のドン”として知られる人物だ。 ”関東維新のドン”石井章参院議員 ©時事通信社 「週刊文春」は当該パーティの案内状を独自入手。これには、1人あたり会費2万円の政治資金パーティであることが明記されている。そして〈発起人〉の欄には、維新の馬場伸幸代表に加え、「全国オートバイ協同組合連合会」と「オートバイ政治連盟」
世界の猫を喜ばす。高邁な精神と裏腹に、新入社員にボロ家をあてがったことで批判を浴びたいなば食品。歪んだ企業体質は、社長夫人の横暴によって培われたものだった。そしていま、法令違反の疑惑までもが浮かび上がり… 主力商品はツナ缶やタイカレー缶、愛らしい猫が脇目も振らずしゃぶりつくCMでおなじみの「CIAOちゅーる」。売上高1350億円、従業員数4800人を誇る大企業・いなば食品が揺れている。 震源は、小誌が先週号で報じた「いなば食品 新入社員9割が辞退 女帝の“ボロ家ハラスメント”」と題した記事だ。 悲劇は静岡県内の工場配属が決まった、一般職19人の身に起こる。いずれもこの春に学校を出たばかりの新社会人たち。 東京での入社式を終えて迎えた3月28日、新入社員たちは新生活を送ることになる新居に案内された。そこで新人たちが目にしたのは、ボロ家と呼ぶほかない、あまりにも劣悪な住環境の“社宅”だった。
しかし、予想に反して多くの読者が目に留めてくれて、好意的な反響を寄せてくれた。 その声に後押しされて、その後も断続的に貨物列車に乗ったり、貨物駅を訪ねたりしてルポを書いてきた。そしてこのたび、これまでの記事に書下ろしのルポを加えた本『貨物列車で行こう!』が文藝春秋から発売されることになった。 これはめでたい。大いにめでたい。 ふたたび貨物列車に乗る! たまには目先を変えて「連絡会社線」の列車に乗ってみる 貨物列車をテーマにしたマニア向けの本はこれまでにもあったが、「貨物列車の紀行文」をまとめた本はおそらく初めてだと思う。そんなものを書けるとも思っていなかっただけに、それが本になるというのだからありがたい。 そこで告知記事を書くことになったのだが、本の紹介だけでは面白くない。どうせなら、この本の核である「貨物列車添乗取材」を新たに敢行し、その記事の末尾にそっと慎ましやかに新刊の宣伝をしようと
だいたい旅に出るときは、駅弁を食べる。コンビニもエキナカも充実しているいまのご時世、わざわざ駅弁でもなかろうと思う人もいるかもしれないが、新幹線などに乗っていると駅弁を食べている人はなかなか多い。 東京駅にある全国の駅弁が売られているコーナーは絶えずお客で溢れているし、新横浜駅では崎陽軒のシウマイ弁当が飛ぶように売れている。 それに何より、定期的に行われる百貨店での駅弁フェア。そのときばかりは、まるでフィーバーのようにたくさんのお客が押し寄せるビッグイベントだ。百貨店で買ったものを駅弁といっていいのかどうかはともかく、少なくとも日本人は駅弁が大好きだということは間違いないようだ。 そんな駅弁の特徴は、地域の個性をみごとに織り込んでいることだ。流通が発展したいまとなっては全国どこでも手に入れることができるが、やはり訪れた地でその土地の駅弁を買い求めるのがいい。東京から新幹線に乗るときばかりが
「2人だと聞いています」 ジャニー喜多川氏以外のスタッフによる性加害の事実を問われて、スマイルアップ社長の東山紀之氏はこう答えた。
今回は「こたつ記事」について考えてみたい。こたつ記事とはテレビ番組での芸能人やコメンテーターなどの発言をそのまま引用して伝える記事だ。中には著名人のSNSやブログからコピペしただけのように見えるものもある。取材をせず、こたつの中に入ったままで書けるから、そう呼ばれている。 最近の具体例をあげてみると、 『アンミカ 水原一平容疑者の「巧妙な手口を見るほど、計画性…より裏切られた気持ち」』(デイリースポーツオンライン4月12日) 『上沼恵美子 冠番組打ち切りに恨み節「どれだけオゴったか」「肉、ふぐ、エスカルゴ」』(東スポWEB 4月14日) 『吉瀬美智子「急なお誘い」で集合した4人に「素敵すぎる」「美女の大渋滞」の声』(日刊スポーツWEB 4月15日) 『アジャコング 本名イジリに激怒「書くな呼ぶな」「惨めでキモイだけ」事務所NGにしていると明かす』(スポニチWEB 4月15日) テレビ番組で
「JALのクルーが素晴らしかった」「日本だったから、全員が脱出することができたのだろう」との声も……。今年1月に起きた、羽田空港でJAL機と海上保安庁の航空機が衝突した事故は、海外の航空会社スタッフたちからはどう見えたのか? 国際線外資系CAでYouTuberとしても活躍する、Ryucrew(リュークルー)さん待望の著書『国際線外資系CAが伝えたい自由へ飛び立つ翼の育て方 当機は“自分らしい生き方”へのノンストップ直行便です』(KADOKAWA)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む) 炎上したJAL機からの脱出は海外でも高く評価された 2024年を迎えたばかりの1月2日、羽田空港に着陸したJAL機と、離陸準備をしていた海上保安庁の航空機が衝突し、機体が炎上するという大変な事故が発生しました。海上保安庁の航空機に搭乗していた5名の海保職員の方が亡くなられた、とても痛ましい
リニア中央新幹線の構想は、全国新幹線鉄道整備法に基づき、1973年に「基本計画路線」としてリストアップされたことに始まる。起点は東京都、終点は大阪市で、主な経由地は甲府市、名古屋市、奈良市だ。 JR東海が発足する1987年よりも前のことだから、日本鉄道建設公団が建設し、国鉄が営業主体になる計画だった。しかし国鉄の赤字問題の影響で整備計画が作られないまま、構想は塩漬け状態にあった。 辞職願を手に持った川勝知事 ©時事通信社 JR東海が「自己資金でやります」と手を挙げて動き出した 国鉄が分割民営化され、JRグループが発足したあと、東北新幹線の盛岡~新青森間、北陸新幹線、九州新幹線などの計画は再開されたが、国の財源が足りないため開通まで時間がかかった。 これらの新幹線が開通しないと、次の新幹線に着手できない。だから中央新幹線はずっと待たされていた。それにしびれを切らしたJR東海が「自分でやります
2024年4月10日、静岡県知事の川勝平太氏が辞表を提出した。3日の臨時記者会見では「再出馬しない」と宣言している。直接の理由は数々の「不適切発言」だった。とくに4月1日の県庁入庁式の挨拶に批判が集中した。 ©️時事通信社 「リニアのメドが立ったから」の背景 しかし川勝知事の“不適切発言”は書き出せばキリがない。辞任表明の夜、立憲民主党の渡辺周衆議院議員に「リニア新幹線のモニタリング会議の矢野弘典座長が国交相の前で『リニアはあと13年かかる』と明言した。私の責任は果たした」と話し、翌日には「リニアのメドが立ったから」とも発言。これは鉄道関係者にとって聞き捨てならない言葉だ。 リニアのメド、とは、3月29日に国土交通省が開催した「第2回リニア静岡工区モニタリング会議」で、JR東海が「2027年の開業は実現できない」と発言したことを指していると思われる。 川勝氏は3日の臨時記者会見で「南アルプ
いなば食品(同社HPより) 同社では今春の一般職採用の職員19名のうち9割が入社を辞退。その背景に「社宅」の問題があったという。 「当初は真新しい社員寮が完成していると聞いていたのですが、社宅として会社に案内されたのは古い一軒家ばかり。そこに新入社員同士2~4人に分かれて、共同生活をしろというのです……」(入社を辞退した女性)
2020年4月、兵庫県尼崎市のとあるアパートで、女性が室内の金庫に3400万円を残して孤独死した。身元不明の死者「行旅死亡人」として官報に掲載され、住民票も抹消されていた彼女の正体とは? “謎の女性”の身元を取材し、その半生に迫ったルポ『ある行旅死亡人の物語』(毎日新聞出版、2022年)を上梓した共同通信記者の武田惇志さんと伊藤亜衣さん(現在は退職)に、“真相”にたどり着くまでの経緯を聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く) 現金3400万円を残して亡くなった「行旅死亡人」の記事を発見 「行旅死亡人 本籍(国籍)・住所・氏名不明、年齢75歳ぐらい、女性、身長約133cm、中肉、右手指全て欠損、現金34,821,350円 上記の者は、令和2年4月26日午前9時4分、尼崎市長洲東通●丁目●番●号錦江荘2階玄関先にて絶命した状態で発見された。死体検案の結果、令和2年4月上旬頃に死亡。遺体は身元不
その小島氏が手記で明かしたのが、2020年6月9日、駐日エジプト大使館のフェイスブックにアップされた「声明:カイロ大学」と題した文書の作成過程だった。その文書には、小池氏が「1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する」などと記されていた。 カイロ大学 ©文藝春秋 小池氏は7月5日に都知事選を控えていたが、まだ出馬表明をしていなかった。当時、“学歴詐称疑惑”が取りざたされていたからだ。同年5月末に発売された『女帝 小池百合子』(石井妙子著)は、彼女のカイロ大学卒業の経歴を「虚偽である」と指摘し、都議会でも「小池都知事のカイロ大学卒業証書・卒業証明書の提出に関する決議案」が提出されようとしていた。 そこで小池氏は6月6日に小島氏を呼びだし、疑惑払拭に向けて相談をした。小池氏は相当憔悴していた様子だった。手記にはこう記されている。 〈「卒業はしているんですよね?」 彼女は
第1話の冒頭、終戦直後の東京で川べりに座って新聞を読みながら涙する主人公・猪爪寅子(伊藤)と、どこか疲れた様子の通行人たちが映し出される。そしてナレーションの尾野真千子が、日本国憲法第14条をゆっくりと力強く読み上げる。 「第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」 『虎に翼』は、今以上に男女が不平等だった時代に、その中でも圧倒的な男社会だった「地獄」の法律の世界に飛び込んだ寅子が、違和感にぶつかりながらも人々の心の傷を癒す物語になっている。 朝ドラのヒロインは「お嫁さんにしたい」女性だった? もともと朝ドラは1961年に主婦層を主なターゲットとして作られたが、「賢く強い女性」が主人公の作品は少数派だ。 典型的なヒロイン像は「明るく元気で健気で前向き(+ちょっとドジ)」で、主演も中肉中背+タ
「文藝春秋」(2024年5月号)が、元都民ファーストの会事務総長・小島敏郎氏の手記「小池都知事『元側近』の爆弾告発『私は学歴詐称疑惑の“隠蔽工作”に手を貸してしまった』」をスクープした。小池百合子都知事が2期目の選挙を控えていた2020年6月、小島氏が、小池氏の“学歴詐称工作”に、はからずも手を貸してしまったという衝撃の内容だ。 そのきっかけとなったのは、小池氏の半生を、膨大な資料の精査と100人を超える証言者ヘの取材で明らかにした『女帝 小池百合子』(ノンフィクション作家・石井妙子氏 著)の単行本発売(2020年5月刊)だった。 本作は22万部を超えるベストセラーとなり、エジプトでの同居人・北原百代さんの証言は、かつてないほど小池氏をうろたえさせたという。現在は文庫化されており、「文庫版のためのあとがき」には、小島氏の手記で問題となっている「カイロ大学声明」の不可解さについても触れている
「どこの政党にも支援をお願いしていない」 乙武氏は、「都民ファーストの会」が国政進出のため設立した「ファーストの会」副代表の肩書きをもつが、なぜか「無所属」での出馬を強調し、「どこの政党にも支援をお願いしていない」と述べた。ところが、出馬から会見に至るまで密かに小池氏の指令を受けているのだ。 乙武氏の知人が舞台裏を明かす。 「3月初旬に小池氏が出馬を打診し、少なくとも4回ほど会合を重ねています。そこで小池氏は『(出馬の)タイミングは私が伝えるから』と指示。さらに彼女は自公幹部に推薦を頼み、会見の日時まで指示するなど、水面下ですべてを取り仕切っています」 乙武氏は、3月末に「ファーストの会」の副代表に就任したのみならず、すでに小池氏との2連ポスターも完成している。 小池百合子都知事 ©時事通信社 一方、自民党も小池氏に相乗りする形で乙武氏を推薦する方針だというのだが、混乱が生じている。 「小
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