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熊本大は11日、付属病院を除く事業活動収支について、物価高騰などの影響で現在の収入では2026年度に赤字に転じる可能性があることを明らかにした。赤字になれば04年の法人化以降初めて。授業料は「現在の金額でどこまでやっていけるかを見極める」として値上げしない方針で、在学生の保護者や卒業生、企業などに緊急に寄付を呼びかける。 熊本大によると、学部などを運営する経費を2020年度と24年度で比較すると、水道光熱費だけで約2億円増え、委託手数料や消耗品費などを含めた全体では約4・8億円増加した。このため設備や備品の修繕に充てる費用が年間4億円不足し、修繕を先送りにしている状況という。 この日は熊本大で学生や教職員との意見交換会を開き、オンラインも含め50人が出席。黒沼一郎理事が大学の財政状況や、寄付の狙いについて説明。大学施設に企業の名称を付ける「ネーミングライツ」などで収入増を図ったが、来年度に

JR豊肥線と熊本空港を結ぶ熊本県の空港アクセス鉄道計画が、新たな局面を迎えている。概算事業費は物価高騰などの影響で従来の試算から約1・5倍の610億円に拡大した。国から鉄道事業許可を得る上で重要な採算性の確保には、国からの多額の財政支援が不可欠となる。県は現行の補助制度の特例や、新たな交付金の適用を国に求めていく考えだが、見通しは開けていない。 「最大限の財政支援を国に求めていきたい」。9日、木村敬知事は定例の記者会見でアクセス鉄道の実現に向けた国への予算要望について、改めて意欲を示した。 ■特例 現行の補助制度は事業費の18%を支援する制度で、国から鉄道事業許可を受けた時点で適用が確定する。県はこの補助率を3分の1にかさ上げする「特例」を求めている。 ただ、これまで補助率が3分の1にかさ上げされた例は、10年に開業した成田新高速鉄道（東京都心─成田空港）のみ。県幹部には「この制度のかさ上

熊本県警は7日、県警のメールサーバーに国外から不正なアクセスがあり、6日朝から夕にかけて県警のメールアカウントが不正に利用されて国内外に約12万件のメールが送信され、約1万9千件が届く事案が発生したと発表した。現時点で、情報の流出や被害の発生は確認されていないとしている。 -1 ? item.samune.replace('../../assets/img/og-image.png', '../../assets_separate/img_separate/noimage/noimage_400x266.png') : item.samune.replace('sns_share','crop_default').split('?')[0], 'background-position':'center', 'background-size':'cover', 'padding-top':'

熊本県が計画中のJR豊肥線と熊本空港を結ぶアクセス鉄道について、概算事業費が約610億円に膨らむ見通しであることが19日、関係者への取材で分かった。これまで公表していた約410億円から約1・5倍の増額となる。建築資材や人件費の高騰が主な要因とみられる。事業費の増大で実現に不可欠な黒字化の難易度が上がる。 豊肥線の輸送力強化のためにも、別に約60億円が必要となる見込みだ。 アクセス鉄道は、JR肥後大津駅（大津町）と熊本空港を結ぶ全長約6・8キロ。県は6月の定例県議会で、駅から南へ分岐して国道57号や白川を横断し、空港南側に新設する終着駅と結ぶルート案を示した。 アクセス鉄道の概算事業費は、2022年度時点で約410億円と試算していたが、近年の資材高騰を踏まえて改めて精査した。 アクセス鉄道の実現には国の鉄道事業許可が必要で、40年以内の累積収支の黒字化が許可採択の基準の一つになっている。県は

熊本県警は15日、熊本市中央区のびぷれす広場で、「電話で『お金』詐欺」対策の新マスコット「ワルモン」をお披露目した。 ワルモンは県警と熊本中央署が敬老の日に合わせて開いた被害防止キャンペーンイベントに登場。県警生活安全企画課によると、熊本市出身のオスグマで、詐欺の手口に精通している。黒い体で頰が赤く、県のPRキャラクター「くまモン」とよく似ているが、関係性はない。ワルモンの名前は熊本弁で「悪者」を意味する「わるもん」から名づけられた。 この日は、詐欺の手口を再現する劇の中で「電話で『お金』詐欺」の犯人役を務めた。一緒に登壇したくまモンが横に並ぶと、あまりの〝激似〟ぶりに会場がざわめいた。県警は県民に詐欺の手口を詳しく知ってもらおうと今後、ワルモンを利用する。ワルモンが悪事をしないよう、同じく県警マスコットの「ゆっぴー」が厳しく見守る方針。 ステージイベントにはタレントの英太郎さんも登場。「

川辺川の流水型ダムを巡る漁業補償案受け入れについて投票する球磨川漁協の組合員＝11日午前11時55分ごろ、八代市（後藤仁孝） 「賛成が3分の2以上で、議案は可決となりました」－。11日正午過ぎ、投票結果が読み上げられると、会場が静まり返った。川辺川の流水型ダム建設に伴う国の漁業補償案を審議した球磨川漁協の臨時総会。ダム反対派の組合員は「川を壊すな」「国は説明不足だ」と声を上げたが、採決では「賛成」が多数を占めた。容認派からは「人命には代えられない」との声も漏れた。 八代市のパトリア千丁での総会には62人が出席。反対派約40人がホール中央の席に陣取り、採決前の審議で11人が発言を求めて挙手した。「国は現場の川をちゃんと見ていない」「一度濁って稚アユが死んだら取り返しがつかない」と、ダム工事に伴う川の濁りや長大なトンネルをアユが遡上［そじょう］できなくなることへの懸念を口々に訴えた。 約8億1

八代市長選で初当選を確実にし、記録的大雨災害からの復興へ向けて「頑張ろう！」と声を上げる小野泰輔氏（中央）＝31日午後11時10分ごろ、八代市の事務所（石本智） 任期満了に伴う熊本県の八代市長選は31日投開票され、無所属新人で元熊本県副知事の小野泰輔氏（51）が、4選を目指した無所属現職の中村博生氏（66）＝自民・公明推薦＝を大差で破り、初当選した。同市で非自民系の市長が誕生するのは、2013年以来12年ぶりとなる。投票率は60・30%で、前回（56・86%）を3・44ポイント上回った。 当選した小野氏は、同市旭中央通の事務所で「八代を変えたいという市民の思いの強さを実感した。子どもたちが目を輝かせていける八代にしていこう」と支持者に呼びかけた。 県内第2の都市のリーダーを決める選挙として注目され、地元出身のベテランと、元衆院議員の経歴も持つ東京都出身の新人が一騎打ちを展開。市政の継続か刷

記録的大雨の中、高架上に避難した九州新幹線の車両＝11日午前8時20分頃、熊本市西区（Xに投稿した男性提供） 11日朝、JR熊本駅（熊本市西区）周辺の高架に新幹線が連なる光景を撮影した写真が、SNSで注目を集めている。10日夜から11日にかけて熊本県内を襲った記録的大雨によるJR九州の措置で、約10キロにわたって新幹線が避難したという。熊日の「SNSこちら編集局」（S編）取材班が調べると、過去の災害を踏まえた対応だった。 写真をX（旧ツイッター）に投稿したのは、愛知県に住む30代の男性会社員。11日午前8時20分ごろ、旅行で宿泊していた熊本市西区のホテルから、新幹線が高架の上に〝整列〟していたのを目撃。「新幹線が連なる光景に違和感があった。大雨と関連している」と推察。スマートフォンで撮影して投稿すると、5万件以上の反応があったという。 JR九州によると、11日午前3時ごろ、熊本総合車両所（

肥薩おれんじ鉄道は12日、記録的大雨の影響で運休している八代（熊本県八代市）－肥後田浦（同県芦北町）の復旧に1カ月以上かかる見込みと発表した。 八代市の肥後高田－日奈久温泉間に土砂が流入し、復旧工事に時間がかかるため。肥後田浦－川内（鹿児島県薩摩川内市）は、13日から一部の列車を除き運行を再開する。（山本文子） -1 ? item.samune.replace('../../assets/img/og-image.png', '../../assets_separate/img_separate/noimage/noimage_400x266.png') : item.samune.replace('sns_share','crop_default').split('?')[0], 'background-position':'center', 'background-size':'cov

前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で熊本県内は大雨となり、10日深夜から11日朝にかけて熊本地方と天草・芦北地方に線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が降り続いた。土砂崩れや市街地の冠水が相次ぎ、熊本県と熊本市によると、3人が心肺停止の状態で搬送された。 気象庁は一時、玉名市と長洲町、宇城市、八代市、氷川町、天草市、上天草市に大雨特別警報を発表。熊本地方気象台によると、11日午前の1時間雨量の最大値は上天草市で114・5ミリ、天草市で110・0ミリ、八代市で92・5ミリといずれも観測史上最大となった。5段階の災害警戒レベルで最も高い「緊急安全確保」が9市町に出され、県によると対象は16万9336世帯、36万613人に上った。 上益城消防本部によると、甲佐町豊内で避難中の4人家族が車ごと土砂崩れに巻き込まれた。午前5時半ごろ、車内にいた母親と子ども2人を救助したが、車外にいて行方不

外国人との共生が参院選の争点に浮上している。熊本選挙区では、外国人のごみ出しルール違反が地域の問題になっているとする候補者の発言があった。熊本県内で問題になっている事実はあるのか。在住外国人が増えている市や町を取材した。（事実検証取材班） 参政党新人の山口誠太郎氏は報道各社のインタビューで、台湾積体電路製造（TSMC）の進出で「海外の人が移住して、地域のルールを守れない人も多くいると聞いた。例えばごみ捨てのルールだったり」と述べた。 熊本市に住む外国人は今年7月1日時点で1万1056人。2021年7月1日時点の6230人から1・8倍近くに増えている。これに対し、市内で違反を知らせるシールを貼ったごみは24年度は5万8159袋で、21年度の8万844袋よりも2万2685袋減っている。 市廃棄物計画課の津川正樹課長は「違反者が外国人かどうかは分からない」と説明する。ただ、在住外国人の急増に伴い

熊本県は18日、JR豊肥線と熊本空港を結ぶ空港アクセス鉄道のルート絞り込み案を公表した。肥後大津駅（大津町）から南に分岐して国道57号や白川を横断し、空港南側の地上に新設する駅と結ぶ。 県議会高速交通ネットワーク整備推進特別委員会で説明した。ルートは従来の3分の1に絞り込んだ約500メートルの幅。構造は大半が高架橋とトンネルで、空港がある高遊原台地はトンネルで抜ける。大津町は中間駅の設置を検討している。 ルートの全長は約6・8キロで2027年度に着工、34年度末までの開業を目指している。約410億円としている概算事業費や収支採算性は、物価高騰などを踏まえて今年9月の定例県議会で改めて示す。 -1 ? item.samune.replace('../../assets/img/og-image.png', '../../assets_separate/img_separate/noimage

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路面電車への速度計設置を巡り、総務省の出先機関が国土交通省に設置の必要性を指摘し改善を求めていたことに関し、中野洋昌国交相は11日の閣議後記者会見で「運転免許試験で速度を認識する技能を確認しているため、見送った」と説明した。運転士の感覚を原則とする国交省の従来の姿勢を繰り返した。 法令上、路面電車への速度計設置の義務はない。有識者からは「設置は当然」との声も出ている。現行制度を維持するかどうかについて中野氏は「（熊本市電の車両同士の追突事故を究明する）運輸安全委員会の調査を踏まえて対応を検討する」と述べた。 3月に起きた熊本市電の事故では、追突した車両に速度計が設置されていなかった。2008年、総務省四国行政評価支局は高知県の路面電車で事故が多発していたことを受け、国交省四国運輸局に「速度計による速度把握が安全運行に不可欠」と制度の改善を求めた。国交省は見送っていた。（髙宗亮輔）

路面電車への速度計の設置を巡り、2008年に総務省の四国の出先機関が、地元事業者への速度計の設置を実現するよう国土交通省四国運輸局に文書で求めていたことが9日、分かった。「運転士が運行速度を速度計により瞬時かつ客観的に把握することは安全運行に不可欠」と指摘していた。速度計を必要とする声が政府内にあったことを示す文書だが、現在も速度計について法令上の設置義務はない。 国が関わる業務の評価や監視を担う総務省四国行政評価支局が08年2月、高知県で路面電車を運行する土佐電気鉄道（現とさでん交通）の安全確保や利便性向上に関する調査を基に、四国運輸局に改善意見を通知した。 国交省鉄道局技術企画課は熊本日日新聞の取材に「当時の書類が残っておらず詳細は分からない。運転士の速度感覚や距離感で運行の安全は確保されている」として、速度計の設置は必ずしも必要ないとの見解を示した。 公表資料によると、土佐電気鉄道で

熊本市電で発生した車両同士の追突事故を受け、熊本日日新聞は4日、路面電車を運行する全国の事業者に保有車両への速度計の設置状況を聞いた。回答があった15事業者のうち、7事業者が全編成に計器を設置する一方、8事業者は未設置の車両があり、全編成に占める割合もまちまちだった。速度計は法令上の設置義務がなく、必要性については「目を奪われ危険」「あればより安心」と見解が分かれた。 軌道法に基づき路面電車を運行している公営・民間の19事業者に取材した。1事業者は回答がなく、3事業者は「公表できない」と答えた。 設置率100%は札幌市交通事業振興公社や東京都など7事業者。「車両購入時から付いていた」「事故が起きた時の速度確認のため更新時に付けた」などと説明した。 九州では鹿児島市が54%、長崎電気軌道（長崎市）は14%だった。熊本市は42%。最も低かったのは、とさでん交通（高知市）の7%だった。 路面電車

熊本市電の車両同士が追突し、乗客ら15人が負傷した事故で、追突した車両に速度計が設置されていなかったことが2日、市交通局への取材で分かった。市交通局は前方車両との距離が100メートル以内に迫った際に時速を15キロ以下まで減速する内規を定めているが、「運転士の肌感覚に任せていた」と説明した。事故を受け、全編成への速度計の設置を検討する。 国土交通省によると、路面電車の速度計の設置は法令で義務付けられていない。市交通局が保有する1～3両の45編成のうち、半数超の26編成で速度計を設置していない。後からの取り付けも可能だが、「現場からの要望もなく、必要性の認識が薄かった」（市交通局運行管理課）ため、1980年代より前の車両ではほぼ未設置という。 速度計の設置規定がない理由について、国交省鉄道局技術企画課は「なぜないのかを探るのは難しい」と答えた。 追突事故は3月25日、熊本市中央区の熊本城・市役

-1 ? item.samune.replace('../../assets/img/og-image.png', '../../assets_separate/img_separate/noimage/noimage_400x266.png') : item.samune.replace('sns_share','crop_default').split('?')[0], 'background-position':'center', 'background-size':'cover', 'padding-top':'65%'}"> 「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室（以下、熊大有次研）が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。 熊本日日新聞

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熊本市交通局は、市電の超低床車両2編成を廃車にした。いずれもドイツ製で故障した部品の製造終了で修理が困難になったため。超低床車両の廃車は初めて。50年以上稼働する市電車両も多い中、約20年で役目を終えた。 超低床車両は1997年、車いすなどで利用しやすい車両として日本で初めて導入。当時は国内メーカーは生産しておらず、ドイツ製車両を購入して国内で改良した。廃車にした2編成は99年に導入。リース代を含めた費用は総額約7億5千万円だった。 市交通局によると、7年前にモーターをコントロールする制御器が故障して動かなくなったが、ドイツ製の制御器の製造が終了し、代替製品への交換も難しかったという。 廃車する超低床車両と同型は3編成、ほかに別のドイツ製超低床車両が3編成稼働しているが、導入時や大規模改修で制御器を日本製に交換しているという。 廃車する2編成は、部品を他の車両に再利用しているほか、一般向け

健軍町電停に停車する市電の新型車両。一帯では交差点の拡張や電停の改良が計画されている＝2024年12月、熊本市東区 熊本市の大西一史市長は24日の定例記者会見で、2031年度の全線開通を目指している市電の延伸計画について延期を含めてスケジュールを見直す方針を明らかにした。相次ぐ運行トラブルを受け、安全確保を優先して取り組む必要があると判断した。 延伸区間は、東区の健軍町電停から市民病院までの「東町線」（仮称）の約1・6キロ。市は公共交通機関の利便性向上や、熊本都市圏の渋滞対策の重要事業と位置付けており、26年度に着工、31年度に全線での供用開始を目指していた。 -1 ? item.samune.replace('../../assets/img/og-image.png', '../../assets_separate/img_separate/noimage/noimage_400x26

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