理由はいくつもある。 寅子(伊藤沙莉)が従来の朝ドラの主人公と異なるキャラクターであること。女性が弱者としてたびたび描かれるが、寅子は「はて?」と呟いた後に自然体で状況を乗り越える点。さらには生理の話が何度も登場したように、従来はあまり触れられなかったディテールが普通に描かれる新しさだろう。 こうした魅力は、視聴者層の変化にも表れている。 特定層の視聴率も測定するスイッチメディアのデータから、どんな人が今作に魅せられているのかを浮き彫りにし、同作の可能性を考えた。 従来と異なる視聴層 朝ドラは通勤通学前の忙しい時間帯に放送される。 このため視聴率の多寡は多少生まれるものの、視聴者層は大きく変化することがない。ところが今作は、「ブギウギ」(23年度後期・主演は趣里)や「らんまん」(23年度前期・主演は神木隆之介)と比べると、明確な変化が生まれている。 スタート3週間の平均を比べて見よう。 個