会員登録(無料)していただくと、記事から任意の箇所を抜粋したり、メモをつけて保存できるようになります。 ローマ帝国は紀元前3世紀から紀元後6世紀にかけて、地中海沿岸を中心に栄えた帝国です。最盛期の人口は約6000万人、領土は、西は現在のスペイン、東は現在のシリア・イラクにまで及びました。ローマ帝国といえば華麗な建築物が思い浮かびますが、その社会の特徴としては「多様性」を挙げることができます。異なる文化や価値観を持った人々が頻繁に地中海を渡り、交流や共生を果たしていました。現代でも難しいこのようなことが、なぜ、2000年も前の人々に可能だったのでしょう。そのヒントは、神にありそうです。 古代の人々にとって神は、自然の中に宿り、自然を司る存在でした。ギリシア神話でいえば海神ポセイドンや太陽神アポロンなどが有名ですね。これらの神は大いなる恵みだけでなく、時に暴発して日照りや津波、大嵐といった、理