近視(近眼)は一種の現代病と考えられ、近代化が進んでいる地域で小児幼児から思春期の子どもに近視が増える傾向があり、特に東アジア諸国で顕著だ(※1)。また、英国などでも増えつつあると報告(※2)されているが、はっきりとわからなかった近視の原因について新たな研究が加わった。 世界人口の半分が近視に 日本眼科学会によれば、病的なものを除いた近視とは「(水晶体の厚みを変える)調節力を働かせない状態で、平行光線が網膜より前に焦点を結んでしまう状態(※3)」という。ピントが合わないため遠くが見えにくくなり、近くを見るときははっきりと見え、メガネやコンタクトレンズ(凹レンズ)でピントを網膜に合わせて矯正するなどして遠くのものを見えやすくする。 一種のレンズの度数であるディオプトリー(D、Dioptrie、※4)で-0.5Dからが近視とされる。1979〜2010年の間に近視の子どもの割合は、日本の小学生で