参院選告示後の日経社説(6/23)は、「ツケ回しせず経済再生の道筋示せ」と題して、痛みから逃げずに改革をと訴えている。まあ、毎度のことであり、もはや、選挙での風物詩となっているが、今回は、3年前と比べると、消費増税もあって、財政収支は大幅に改善している。これは、2年間、成長ができなかった痛みを代償に得たものである。一体、いつまで痛みを求められるのだろうか。 ……… 6/17に日銀から2015年度の資金循環が発表され、一般政府の資金過不足は、前年度比で7.2兆円改善した。2014年度の7.5兆円に続く、大幅なものである。すなわち、国、地方に社会保障(公的年金等)を合算した政府部門全体の財政収支が、名目GDP比で1.5%も良くなったということである。これだけ資金を吸い上げれば、年度内の成長がゼロになるのも当然だろう。もし、財政が中立だったら、どれだけ成長していたかと思う。日本の潜在成長率は、人