MITメディアラボをテーマとしたシリーズの第2回目。今回取り上げる准教授のセザー・ヒダルゴ氏は、メディアラボならではの最先端のデータ解析やデバイスを活用したさまざまなプロジェクトを進める一方で、「情報とは何か?」といった哲学的ともいえる思索にも向き合う。印刷の時代からネットの時代への変遷という、人類史的なスケールを持つ彼の視座から見えてくる、今のデジタルテクノロジーが持つ課題や可能性とは何なのか、そのことを語ってもらった。 ※取材時には、ヒダルゴ氏の研究室所属のクリスチャン・ハラ=フィゲロア氏も同席。 【プロジェクト紹介】 氏が手掛けるプロジェクトのひとつである「集合的記憶」のプロジェクトは、印刷術の誕生、産業革命、電話やテレビの発明、などの出来事が、人類全体の持つ「集合的記憶」をどのように変えたかを、多くの歴史的著名人にまつわる資料をデータベース化して解析しようとするもの。氏が率いる「マ