生活に困窮し、税金や保険料を払えない人に紛れて、支払い能力があるのに「払わない人々」が増えている。そんな「払わない人々」の象徴が、数年前から社会問題となっている「給食費未納者」だ。 2009年度の文科省調査によると、学校給食を実施している公立小中学校の55.4%で未納者がおり、未納額は26億円に上る(推計)。4年前の調査より4億円も増加している。 未納の原因は、「保護者の責任感や規範意識の問題」が53.4%で、「保護者の経済的問題」43.7%を上回っている。経済的な困窮により「払えない」人が増えているのも事実だが、問題は保護者が意図的に「払わない」事例である。 都内の2LDKの公営団地で妻子と生活している田中佑司氏(仮名・47歳)。彼は、母娘家庭の「内縁の夫」という立場だ。高校生になる義理の娘がいるが、「小中学校通じて給食費を払った記憶がない」という。 未納率全国トップの沖縄県で、さらに地