で、80年に入って、いよいよグインサーガです。1、2巻は前年ですが、5巻までが第一部ということでまとめてドン。 これは、正直文句なしです。この時点までなら、2005年現在までを含めても、国産ファンタジーに置いて並ぶもののない正統派ヒロイックファンタジーの大傑作です。 突如として新興国家モンゴールに攻め込まれた歴史ある大国パロ。 王を討ち取られ、わずかな希望を託された双子の王子と王女が跳ばされたのは、魔物の出没する辺境の森ルード。 二人を追うモンゴール軍の執拗な追跡。 襲いくる原住民セム族の群れ。 そのとき、双児の前に突如として現れたのは、豹頭の超戦士であった! すばらしい。文句なしの導入だ。囚われた砦で出会うシニカルな若き〈紅の傭兵〉イシュトヴァーン。 追跡軍を指揮するのは男装の麗人、公女アムネリス。 その参謀にして魔術師カル=モル。 守るべきは王女にして預言者リンダ。