高島屋大阪店で始まった北海道物産展。ホタテを買い求める客も多かった=27日、大阪市中央区(田村慶子撮影) 東京電力福島第1原子力発電所の処理水海洋放出で中国が日本産水産物を全面禁輸したことを受け、国内の需要を盛り上げる動きが拡大している。百貨店や飲食店は中国向け輸出が途絶えたホタテの販売を強化。また、輸出停止で積みあがった在庫をEC(電子商取引)販売で国内に振り向けた水産加工会社には注文が殺到、応援ムードが高まっている。 「ホタテ好きな家族のために買ったが、支援につながるならうれしい」 高島屋大阪店(大阪市中央区)で9月下旬から始まった北海道物産展。親子で訪れた堺市の主婦(58)は買ったばかりの冷凍ホタテを手に笑顔を見せた。 物産展ではホタテとカキを特集し、5年かけて生育した肉厚な「猿払(さるふつ)帆立」などを用意。禁輸の影響を受ける水産物の需要喚起を図る狙いだ。高島屋大阪店の広報担当者は