絵文字の収録をめぐって、国際規格で大論争--「Google提案」を振り返る 皆さんこんにちは、面白くてタメになる(?)文字コード漫談の時間がやってまいりました。2月からとびとびで書いてきた絵文字の報告も、いよいよ今回が最終回。どうかよろしくお付き合いください。 さて、前回はどこまでお話ししたのでしたっけ。日本の絵文字をUnicodeに収録しようとするGoogleとAppleによる提案(以下、主導者の名をとりGoogle提案と略)ですが、去年の12月にパブリックレビューが開始されると、Unicode-MLで時ならぬ非難の嵐が吹き荒れたこと。そこでの反発を一言で言い表すなら、日本の文化に強く依存する絵文字を単純に国際規格に収録しようとした点にあったこと。 なぜなら国際規格の審議は参加各国の総意で成り立っており、特定の国しか便利に使えない文字を収録することは、当然強い反対をうけるからです。さらに
Unicode の仕様バグを Unicode ML にポストして議論した ことのある立場から、思ったことを少し。 ここまで述べたGoogleによる絵文字提案をみて、Googleストリートビューで世界中の路地裏にカメラを入れて猛反発を受けたことや、Googleブック検索で世界中の本をスキャニングしようとして著作者達とトラブルになったことや、あるいはGoogleマイマップで「公開」をデフォルト設定にしたことで、知らずに個人情報を世界に公開してしまうユーザーが続出したことと同じ、なにか一種の強引さ、押しつけがましさを思い起こしませんか。つまり絵文字をめぐるGoogle提案は、じつのところGoogleという企業の社風を抜きには考えられないように思えるのです。 絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第4回--絵文字が引き起こしたUnicode-MLの“祭り” Google のこういう姿勢は非難される
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