大阪大医学系研究科の研究費不正使用について、調査結果を発表し、謝罪する調査委員会の西尾章治郎委員長(右端)ら=10日午後、大阪府吹田市の大阪大、筋野健太撮影 大阪大学大学院医学系研究科の森本兼曩(かねひさ)特任教授(64)が、文部科学省などからの科学研究費を私的に流用していたことが大阪大の調査でわかった。大阪大は10日、6年余りで総額約4100万円の不正使用が判明したとする調査結果を公表。そのうち、少なくとも450万円余りを私的流用と認めた。自分の家族の海外旅行費用などにあてていたという。大阪大は近く、研究費をだまし取ったとして森本特任教授を詐欺容疑で告訴する。懲戒処分も検討する。 研究費の不正使用が判明したのは、森本特任教授が昨年3月まで教授を務めていた環境医学講座の研究室。大阪大の調査委員会は2004年4月から6年2カ月分の資料を調べ、関係者に聞き取りをしてきた。 その結果、研究