大都市にしろ、地方にしろ、持ち家にしろ、賃貸にしろ、人は誰しも何らかの住まいを構えて生活し、仕事を持っている多くの人が自宅から職場に通っている。その住む場所とは、仕事や人生にどのような影響を与えるものだろうか? 『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(朝日新書)の著者、速水健朗氏と『節約する人に貧しい人はいない。』(幻冬舎)の著者、中川淳一郎氏が住む場所と仕事、収入の関係を語り合う。 住む場所にコストをかける理由 速水 健朗(以下、速水):なんだこれ。ただの変態による個人的な趣味嗜好のハナシかよ……そう思ったんですよ。 中川 淳一郎(以下、中川):えっ? 速水:中川さんの『節約する人に貧しい人はいない。』を読んで、最初はそう感じたんです。だって、可処分所得は高いのに「服にまったく頓着しない」「時計や靴にカネをかけるのはバカ」「東京で暮らすならクルマを持つなんて無意味」といった調子で、いか