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ブックマーク / www.jagat.or.jp (38)

  • 二分ダーシ - JAGAT

    JIS X 0213では、“–”の日語名称として“二分ダーシ”と“ダッシュ(二分)”を掲げている。英語名称は“en dash”なので、二分ダッシュ(半角ダッシュ)などとも呼ばれている。 二分ダーシの代表的な用例は、年号やページ数などの範囲を示す場合である。23–36ページや1998–2012年のようになる。 二分ダーシの呼称 “–”は、JIS X 0213では参考ではあるが、日語名称に“二分ダーシ”と“ダッシュ(二分)”を掲げている。英語名称は“en dash”なので、二分ダッシュ(半角ダッシュ)などとも呼ばれている。 “'”(プライム)もダッシュと呼ばれるので、それとの差異を示すために、“ダーシ”という呼び方が出たのだと聞いたことがある。 ハイフンとの混用 二分ダーシに似た記号にハイフンや負記号、全角ダーシ(全角ダッシュ)がある。図1に例を示す。 これを見るとわかるように、一般に二分

    二分ダーシ - JAGAT
  • ルビの組版 その3 - JAGAT

    肩ツキと中ツキの例 ルビの用途はさまざまであるが、主な使用例として漢字の読み方を示す場合がある。親文字1字にルビ1字の場合、縦組では、親文字の上半分に付ける方法がある。この方法を肩ツキ(肩付き)という。 これに対し、親文字の中央に付ける方法があり、この方法を中ツキ(中付き)という。 (図1参照) 縦組では肩ツキにする例と中ツキにする例があるが、横組では必ず親文字の中央に付ける中ツキにする。横組ではルビを親文字の左右中央に配置し、左右のバランスをとった方がよいからである。 図1 中ツキと肩ツキという用語の意味 ところで、肩ツキ、中ツキの用語は、ややあいまいな点がある。次のような2つの考え方がある。 (a)肩ツキと中ツキは、あくまで、親文字1字に対し、ルビ1字の場合の配置方法である。 (b)親文字1字に対し、ルビ1字の場合と限定したものではない。親文字の先頭とルビの文字列(ルビ文字列)の先頭を

  • 原則と応用 - JAGAT

    組版のルール(原則)をそのまま適用すべき時もあるし、応用すべき時もある。原則と応用という問題は、その適用対象の意味や重要さ、さらに、どの程度の頻度で出てくるかにより扱いを変える必要がある。 組版の原則(ルール)の適用 組版においては、いろいろな要素についてのルール(原則)がある。しかし、このルールには、どの程度そのルールを守ればよいのか、という点で様々なレベルがある。 例えば、行頭に配置してはいけない文字・記号(行頭禁則文字)に句読点と終わり括弧類を含めることは、ほぼ守られている。しかし、小書きの仮名(っょゅィッャなど)、長音記号(音引、ー)、疑問符(?)、感嘆符(!)、中点(中黒、・)、同の字点(々)については、行頭禁則文字に含めない方法も行われている。 それとは別に、実際にルール(原則)を適用する際、そのまま適用すればよいのか、何か工夫を必要としないのか、という問題もある。原則と適用の

  • 日本語組版とつきあう - JAGAT

    1)組版を見る目を鍛えよう (2011.9.10) 2)文字サイズの単位はポイントか級か (2011.10.10) 3)原則と応用(2011.11.10) 4)基版面の設定と文字の配置(2011.12.10) 5)縦組に挿入する欧字の向き(2011.12.27) 6)欧文用文字の字幅(2012.1.10) 7)小書きの仮名(2012.2.10) 8)JIS X 4051(日語文書の組版方法)(2012.3.10) 9)二分ダーシ(2012.4.10) 10)中点(2012.5.10) 11)パーレン、ブラケット(括弧類1)(2012.6.10) 12)ダブルミニュート、ダブル引用符(括弧類2)(2012.7.10) 13)クォーテーションマーク(括弧類3)(2012.8.10) 14)ルビの配置法と自動処理 (ルビ1)(2012.9.10) 15)モノルビ・グループルビ・熟語ルビ(ルビ

  • 組版を見る目を鍛えよう - JAGAT

    編集者および編集者教育、日語組版の標準化活動に関わってきた立場から、日語組版について記すことにしよう。 はじめに 組版については、これまで組版の発注や設計をするという編集者の立場からつきあってきた。経験した組版方式は、活字組版が長いが、1990年ころからDTPにもつきあいはじめたので、DTPとのつきあいも短いとは言えなくなった。 編集者教育として、書籍の編集・製作・校正などの教育カリキュラムや教科書・教材の開発、さらに、実際に学生を指導することも行ってきた。一方、日語組版の標準化活動にも参加してきた。 こうした立場から日語組版について、私が考えていることについて記すことにしよう。 や雑誌を知る どんな立場から日語組版を学ぶにしても、その対象となるや雑誌、その他の印刷物をよく知ることが大切である。ずいぶん昔になるが、ある先輩の編集者から、“編集者は趣味読書だなんていうものでは

  • ポイント・システムの由来(3)-活字の大きさと高さ(2)

  • ポイント・システムの由来-欧文フォントと組版(2)

    satoschi
    satoschi 2010/09/29
    活字の大きさを表す名称。
  • 電算写植システムの開発 - JAGAT

    ■はじめに PAGE2007で、PAGE20周年を記念した特別セッション「コンピュータ組版の軌跡」が開催された。 1965年から株式会社写研で電算写植システムの開発にたずさわっていたことから、パネラーの一人として参加させていただいたが、電算写植システム開発当初からを振り返る良い機会であった。 今回は、1965年~1980年ごろまでの電算写植システムの開発について、トピックを拾い上げてみた。 ■1960年代前半の組版業界の状況 株式会社写研(当時は株式会社写真植字機研究所。以後写研)に、私が入社したのは1965年である。 当時の写研は、広告などいわゆる端物組版で使用されていた写真植字機を、書籍や雑誌などの文組版へと使用分野を広げることをめざしていた。そのため、和文タイプライター程度の大きさの文専用小型写真植字機「スピカ」を1963年10月に発表し、その量産を開始したところであった。 また

  • 秀英体とユニバーサルデザイン - JAGAT

    ※日人がもっとも目にしている書体の1つが、秀英体である。 印刷物における読書バリアフリーという観点や、さまざまなモバイル機器やデジタルメディアでも、文字の読み易さ・判読性が重要視されるようになってきた。 大日印刷の伊藤正樹氏に、秀英体とユニバーサルデザインについて話を伺った。 ■秀英体とは 秀英体は大日印刷のオリジナル書体である。広辞苑では、50年前に刊行された第1版から最新の第6版まで、文と中見出しに秀英体が使われている。また、これまで数多くのベストセラーや芥川賞を取った作品でも秀英体が使われており、日人の多くが日頃もっとも目にしている書体の1つである。 大日印刷は、明治9年に秀英舎という名前で創業された。はじめは築地活版の築地書体を使っていたが、明治45年頃に秀英舎の書体ということで、今のデザインの秀英体が確立した。 昭和に入ると、秀英細明朝が誕生する。大日印刷の中で一番

  • デジタル時代だからこそ、進化するタイポグラフィ - JAGAT

    月刊『プリバリ印』7月号の巻頭インタビューで、「水や空気」のような文字作りをめざす書体デザイナー・鳥海修氏に、お話をうかがいました。 あまりに身近過ぎるため文字や活字を意識することはほとんどありませんが、文字は人の手によって作られたものであり、多くの人々の努力の結晶です。7月10日発売 月刊『プリバリ印』の特集は‘デジタル時代だからこそ、進化するタイポグラフィ’。巻頭インタビューでは「水や空気」のような文字作りをめざす書体デザイナー・鳥海修氏に、お話をうかがいました。 (※文より抜粋) ―鳥海さんは美大を卒業して写研に就職されたわけですが、最初から書体デザイナー志望だったのですか。 僕が生まれたのは山形の片田舎で、山の上の小さな村です。小さい頃はとにかく自動車が大好きで、タクシーかバスの運転手になりたかった。そのうち整備士に憧れるようになって、工業高校の機械科に進みました。そしてカーデザ

  • 既存技術を集大成した活版印刷 - JAGAT

    印刷原点回帰の旅 ―(6)科学の恩恵として活字― キーワード: プレス 木活字 膠泥活字 鋳造技術 合金配合技術 ルネッサンス3大発明 何故、印刷や新聞のことを「プレス」というか、知っているだろうか。この言葉は、グーテンベルクの活版印刷に由来する。グーテンベルクが発明した印刷機には、ワインを作るときに使う葡萄圧縮機(プレス)が用いられていた。そのため、次第に加圧(プレス)されたものをプレス(印刷)と呼ぶようになった。プレスという言葉が印刷そのものを指すようになるぐらい、現在の印刷とはグーテンベルクの発明を基礎に成り立っているということである。印刷機・活字・インクのセットをグーテンベルグの発明というが、実際全てを彼が発明したわけではなく、それまでにあった技術をシステムとして集大成したものである。 しかし、このシステムにこそ備わった他にはないものがプレス機の使用である。だが、このシステムの最大

  • グーテンベルクの債権者、ヨハン・フストの功績

    ~ヨハン・フストの功績とペーター・シェーファーの印刷文化史への貢献~ 15世紀中頃、グーテンベルクによる活版印刷術の発明で、ヨーロッパの情報メディアは写時代から印刷時代を迎えた。 早稲田大学図書館司書、同大学教育学部講師(図書館学)の雪嶋宏一氏によると、同世紀末までの約50年間で、印刷術は、北はスウェーデンから南はシチリアまで、西はポルトガルから東はコンスタンティノープルに至る地域の250都市以上に伝播し、延べ1100以上の印刷所が開設され、推定約4万版(現存3万版)が刊行されたという。これら半世紀の間の活版印刷が、インキュナブラと呼ばれている。 活版印刷技術の発明家として常に脚光を浴びるのは、グーテンベルクである。そのグーテンベルクの印刷所と印刷機材の一切を抵当として取り上げた実業家、ヨハン・フストは歴史上の功罪者に見られがちであるが、実は、上記の印刷術の普及には、フストの功績が多

  • 文字を通じて社会に貢献/JAGAT

    モリサワは、世界でも初めてという画期的な写真による文字=写真植字を発明して以来、一貫して「文字の未来」を見つめて研究・開発を続け、「文字」をデジタルフォント、「組版」処理を自動編集ソフトとして開発し、時代に対応した製品を提供し続けている。専務取締役 営業部長の森澤彰彦氏に話を伺った。 ―貴社の特色を含め、これからの方向性について伺いたい。 森澤 まず、モリサワは2つの顔を持っている会社だということを説明させていただきたい。伝統的な組版を継承して提供できる数少ない会社・フォントメーカーという、印刷に関わるソフトウエアメーカーとしての顔が売り上げの3分の1で、残りの3分の2はMacWindows、CTPやオンデマンド印刷機など、感材を含めた印刷機材の販売となっている。 印刷業界は今、大きく頭を切り換えなければいけない時期に来ていると思う。広告なりカタログなりはいったいだれが読むのか、どのよ

  • 外字問題を根本的に解決するインデックスフォント

    漢字は甲骨文字から始まり3000年という歴史のあるもので、文字は文化資産である。コンピュータで漢字を扱うための文字コードは、30年程度の歴史しかない。社会的な要請として、漢字は少ない方がよいという考え方もあり、それが国語施策や教育漢字に反映されてきた。 しかし、現在のコンピュータ環境はどんなに文字が多くても扱うことができる。デジタル環境で漢字文化を継承するという課題は、印刷出版業界の重要なテーマとなっている。 ■文字のインデックス化の必要性 コード化されていない外字は、今まで必要に迫られ、ローカルに、テンポラリーに対応されてきた。印刷会社やベンダーがそれぞれ独自の文字セットを構築し、管理している。また、文字コードの中にも包摂や例示字形の変更などがあるため、文字セットの違いで文字化けが発生する。これらは、文字コードが文字図形と1対1で対応していないために起こる。 文字コードと文字政策も紆余曲

  • XML化に取り組む出版社とサポートする印刷会社

    電子辞書の急速な普及や小説やコミックの電子配信サービスの急成長など、出版分野におけるWebやデジタルメディア利用が格化しつつある。印刷物製作と同時にWeb・携帯サイト配信や電子書籍製作を行うには、XML形式でのコンテンツ保管とパブリッシングが有効である。 一部の出版社では、既にコンテンツのXML化に積極的に取り組んでいる。大手印刷会社でも、出版社に対するXMLデータベース化、編集・加工など積極的なサポートをおこなっている。 PAGE2008「出版分野のXML活用」セッションでは、コンテンツのXML化に取り組む出版社の立場、およびそれをサポートする印刷会社の立場から、今後の展開と課題について議論をおこなった。 ■書籍製造における「XML直しシステム」の開発 凸版印刷は、Adobe InDesignに独自の組版プラグインを搭載したバッチ型自動組版システム(次世代DTPシステム)を開発し、20

  • 20世紀の印刷文化を振り返る

    活字メディアを作り出した活版印刷 印刷の歴史は,1枚の板に文字や絵を彫った版で印刷する木版印刷(整版印刷)から,1字ずつ彫った文字が独立している活字を版に組んで印刷する活版印刷へと進化した。日には,活版印刷の技術が16世紀にヨーロッパと朝鮮から入ってきた。しかし,徳川家康による出版活動や「キリシタン版」の刊行で用いられただけで,それ以後はあまり用いられることなく,明治時代になるまで,木版印刷が主流となった。 これは,江戸時代に出版の大衆化が進み,絵入が多くなったため,文字と絵を1枚の板に彫る木版印刷のほうが,活版印刷よりも手間を要しなかったからである。さらに日では,平仮名の文字は草書で書かれることが多く,続き文字で表記されるため,活字のように,1字1字を独立させることが困難であった。このことも,木版印刷重視の要因となった。 こうした事情のために,日の印刷史では,活版から木版へ逆行す

  • 表外漢字字体表はどこへいく(2)

    国語審議会は,表外漢字に関する印刷標準字体を示した表外漢字字体表を含めた審議会報告を,平成12年12月に文部大臣に答申した。この答申について,国語審議会が答申した背景,表外漢字字体表作成の基的な考え方,作成目的や適用範囲,表外漢字の選定などこの答申の概要については,既に「表外漢字字体表はどこへいく(1)」で紹介した。 国語審議会の答申では,「今後,情報機器の一層の普及が予想される中で,その情報機器に搭載される表外漢字については,表外漢字字体表の趣旨が生かされることが望ましい。このことは,国内の文字コードや国際的な文字コードの問題と直接かかわっており,将来的に文字コードの見直しがある場合,表外漢字字体表の趣旨が生かせる形での改訂が望まれる。」としていたことなどから,「表外漢字字体表はどこへいく(1)」で紹介したように,JIS文字コード規格を所管する経済産業省産業技術環境局標準課では,平成1

  • 表外漢字字体表はどこへいく(1)

    2002年8月のテキスト&グラフィックス研究会ミーティングでは「表外漢字字体表はどこへいく」と題して,表外漢字字体表とJIS文字コードとの関連について取り上げた。このミーティングでは,「平成13年度文字・画像・データ構造等の標準化に関する調査研究(符号化文字集合(JCS)調査研究委員会)成果報告書(平成14年3月発行)」を参考資料とした。 この成果報告書は,調査研究の基方針,活動の成果,委員会作業及び審議報告,議事録などを収録した編と,表外漢字字体表や公開レビューコメントなど3つの附属資料で構成されている。以下に,成果報告書を抜粋・引用してJIS文字コード見直しの背景,表外漢字字体表,JIS文字コード改正の方針と具体的変更箇所などについて2回にわたって紹介する。 JIS文字コード見直しの背景 平成13年度に財団法人日規格協会情報技術標準化研究センターのJCS委員会が,JIS文字コード

  • 電算写植システムの開発(その1)

    社団法人日印刷技術協会 客員研究員 小野沢 賢三 (元株式会社写研 システム技術部長) (元日印刷技術協会 研究調査部長) ■はじめに PAGE2007で、PAGE20周年を記念した特別セッション「コンピュータ組版の軌跡」が開催された。 1965年から株式会社写研で電算写植システムの開発にたずさわっていたことから、パネラーの一人として参加させていただいたが、電算写植システム開発当初からを振り返る良い機会であった。 今回は、1965年~1980年ごろまでの電算写植システムの開発について、トピックを拾い上げてみた。 ■1960年代前半の組版業界の状況 株式会社写研(当時は株式会社写真植字機研究所。以後写研)に、私が入社したのは1965年である。 当時の写研は、広告などいわゆる端物組版で使用されていた写真植字機を、書籍や雑誌などの文組版へと使用分野を広げることをめざしていた。そのため、和文

  • 多言語組版環境の現状と課題~アジア圏の言語文字問題を中心に~

    多言語組版のポイントはなにか。アジア圏の文字や組版は日語のそれとどうちがうのか。今回は,10月のT&Gミーティング「多国語言語の組版」におけるネクストソリューションの長村玄氏のお話から抜粋,要約して報告する。 言語文字の問題 言語と文字は1対1の関係にはない。たとえば英語と米語は違うが同じアルファベットを使っているし,文字を持たないアイヌ民族の言語を日語のカナで記述するということが行なわれている。複数の言語が1つの文字体系を共有することが多いのである。言葉を文字に換えて意味内容を伝達するのが文字組版だが,このような言語と文字の関係を考えると,たんに文字といえばいいわけではなく,また文字と言語を別々に論じてもいけない。そういう意味で,私は言語文字という造語を使っている。 多言語組版のパターン 多言語文書をその構成によって5つのパターンに分けてみた。 《1》 ある言語文字の組版の中に,一部