第8回バンダイナムコ知新では、元ナムコサウンドチームのサウンドクリエイターである大久保博さん(現在バンダイナムコ研究所所属)と一緒に、プレイヤーに強烈なインパクトを残した「ナムコサウンド」について探っていきます。 その第2章にあたる本章では、第1章(前編)・(後編)で語られたナムコカスタム音源時代から、FM(シンセサイザー)音源の時代(1986年頃)、そしてPCM(サンプリング)音源、家庭用ゲーム機でのCD(メディアストリーム)活用時代のサウンドクリエイト(1995年頃~)といった急激なテクノロジーの変化の中で、ナムコサウンドが発展を遂げた舞台裏をクリエイター、エンジニアの皆さまに伺っていきます。まずはアーケード基板におけるナムコカスタム音源の発展とFM音源の搭載の経緯から紐解いていきましょう。 小川徹 1979年、ナムコ(当時)に入社、半年の営業研修後、ビデオゲーム開発部署に配属(当時『