前回の記事で、GHQ焚書である菊池寛の『大衆明治史』に書かれている文章を紹介した。 今回は、GHQが終戦直後から実施した検閲に引っかかって、抹消された文章を紹介しよう。 アメリカのメリーランド大学にあるマッケルディン図書館に、プランゲ文庫といってGHQの検閲官が検閲したゲラ原稿の資料が持ち帰られて保存され、マイクロフィルム化されて誰でも自由に閲覧ができるようになっているそうだ。このプランゲ文庫を5年間にわたり調査して、日本の歴史がいかにGHQによって歪められたかを紹介した本がある。 『抹殺された大東亜戦争~~米軍占領下の検閲が歪めたもの』(勝岡寛次著:明成社)という本がこれから紹介する本なのだが、プランゲ文庫を引用する場合は検閲官が当初の論文のどの部分を削除したかがわかるようにして近世以降の日本史を纏めておられる。この本と他の本を対比すると、占領軍がどんな歴史を日本人の頭に叩き込みたかった