2020年11月10日のブックマーク (3件)

  • 第4回「消費と〈わたし〉の物語―消費社会論の系譜学(後篇)」 | Japan Marketing Agency

    バザールを抜けた客たちは、ウェスタンランドで西部開拓時代を歩いたと思ったら、ミクロワールドで近未来SFの世界に飛び込み、シンデレラ城では豪華絢爛な中世ヨーロッパの雰囲気に飲み込まれる。 歩みを進めるごとに、まったく別の背景、ストーリー、歴史を持った舞台が、縦横無尽に目の前に現れてくる。熱帯性気候のジャングルとカリブ海の海賊すら、ここでは「アドベンチャー」を共通項として同じエリアに強引に割り当てられるⅰ) 。 わたしたちは、遍在するミッキーマウスのキャラクターを案内役として、このごちゃ混ぜの空間を「ディズニーランド」という一つの世界として認識し、独特の浮遊感に似た夢心地を楽しんでいる。よく知られるように、その夢心地を邪魔するような外(舞浜)の町並みは、内部からは決して見えることのない視線誘導が周到に設計されている。 ディズニーランドのこの現実からの乖離した雑多な要素の並列性は、現代消費社会の

  • 【論文まとめ】Them and Us: Autonomous Agents in vivo and in silico|草野原々

    【どういう論文?】行為者性(エージェンシー)についての哲学を、人工知能に応用する論文。統一した主張があるわけでなく、いくつかの話題をまとめたもののようだ。 Millican P., Wooldridge M. (2014) Them and Us: Autonomous Agents In Vivo and In Silico. In: Baltag A., Smets S. (eds) Johan van Benthem on Logic and Information Dynamics. Outstanding Contributions to Logic, vol 5. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-319-06025-5_20 1、イントロダクション行為者性について、大きくあわけて二つのアプローチがある。 一人称的立場:

    【論文まとめ】Them and Us: Autonomous Agents in vivo and in silico|草野原々
  • ゲーム研究と「ナラティブ」 - 9bit

    「ナラティブ」(narrative)という用語がゲーム研究や周辺領域において使われる場合の留意事項いろいろ。たぶん偏っています。 以下、カタカナにする意味もあんまりないので「物語」で通します。 「物語」のいろいろな意味 イェスパー・ユールは、著書 Half-Real のなかで、「物語」という用語が「かなり細かく特定しないかぎりは実践的に無意味」になるくらい多様な用法を持っていることを指摘したうえで、そのうちの主要な用法を6つ挙げている(Juul 2005: 156-157)。 複数の出来事の提示(presentation)としての物語。これは、この言葉の原義かつ文字通りの意味、つまりストーリーを語ること(storytelling)である(Bordwell 1985; Chatman 1978)。 固定され(fixed)あらかじめ定められた(pre-determined)出来事連鎖としての物

    ゲーム研究と「ナラティブ」 - 9bit