理化学研究所の植物科学研究センターの杉本慶子氏の研究グループが、植物細胞の成長を抑制する遺伝子「GTL1」を発見した、と報じた。この遺伝子が働くか否かで、植物の成長が大きく違うことをシロイヌナズナを使って実証した。 成長への働きの違いは、植物によって異なるが、シロイヌナズナに限って言うならば、2倍の成長の違いが観察できた、という。この遺伝子の発見により、この遺伝子の働きを抑制することで、植物の成長を促進させることができ、収穫量増加が見込めるとのこと。杉本さんは植物の成長過程において細胞の大きさが数倍以上になる現象の解明を研究した結果のひとつという。 この遺伝子が単純に成長だけに関係しているかどうかは今後の研究によって解明されていくのだろうが、遺伝子操作はよく言われているように良い面と悪い面が存在する。悪い面をしっかりと見据えて上で、良い面を大いに活用するよう望みたいものである。純粋にサイエ
理化学研究所(理研)は、植物の細胞成長を抑制する転写調節因子「GTL1(GT2-LIKE1)」の機能を解明し、植物細胞の大きさが決まる仕組みを明らかにしたと発表した。 成果は、理研植物科学研究センター 細胞機能研究チームの杉本慶子チームリーダー、同・クリスチャン・ブラウア特別研究員、同・河村彩子テクニカルスタッフを中心とした、米オハイオ州立大学、奈良先端科学技術大学院大学との共同研究グループによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間11月10日付けで欧州分子生物学機構の科学雑誌「The EMBO Journal」オンライン版に掲載された。 動物や植物を初めとする多細胞生物の器官は、いうまでもなく多くの細胞からなり立つ。こうした器官の成長は、その構成細胞が分裂して数が増えたり、分裂を終了した細胞がさらに伸長成長(細胞成長)し、体積を増大させたりすることで起きている。このような細胞成長は特に植物
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く