私たちが当たり前のものとして受け入れている暮らしや働き方は、コンクリートの壁が内と外を隔てる「建築というOS」によって支えられている。環境にも人間の精神にも大きな負荷をかけている現在のシステムを問い直す「地球OS書き換えプロジェクト」が進行中だ。 プロジェクトに参画しているのは、隈研吾建築都市設計事務所、緑地事業を手掛ける東邦レオ、バーチャルとリアルの境界を越えるクリエーションを展開するパノラマティクスをはじめ、「バーチャルリアリティ」「エネルギー」「ウェルネス」などさまざまな分野の専門家らだ。 約1年前のプロジェクト立ち上げ以来、メンバーらは「建築」の領域を超えて、さまざまなテーマについて議論を重ねてきた。それを具体的な形に落とし込んでいくための、初の実証実験が2021年11月に予定されている。本格的な準備を前にした7月末、隈研吾建築都市設計事務所でシンポジウムが行われた。以下にそのレポ