小誌は大量の資料を網羅的かつ詳細に報告するものではない—筆者が接した情報や文献を①マクロ経済、②資源・エネルギー、環境、③外交・安全保障の分野に関し整理したものである。紙面や時間の制約に加えて筆者の限られた能力という問題は有るが、小誌が少しでも役立つことを心から願っている。 謹賀新年、2024年最初の海外情報を読者諸兄姉にご報告する。 12月中旬、シンガポールを訪れて、同国の国立大学(NUS)や科学技術研究庁(Agency for Science, Technology and Research (A*STAR))等の友人達と会い、AI技術と米中関係に関し、意見交換する機会に恵まれた。 友人達から2021年に設立準備し、昨年本格的に活動を開始した研究所(Center for Frontier AI Research (CFAR))の現状と課題を説明してもらい、また彼等による米中AI開発競争