「舛添はアウト」で「山尾志桜里はセーフ」…この差はどこにあったのか?~政治の世界では、ロジックより大切なものがある 命運を分けたものはなにか 政治資金収支報告書の問題という点では同じだったのに、なぜ舛添氏は辞任を強いられ、山尾志桜里・民進党政調会長はその座に居座り続けることができたのか。その違いを、危機管理のプロが分析する。 6月21日、舛添要一東京都知事が辞職した。歴代知事の中で一、二を争う頭脳明晰さと行動力を活かして、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けたリーダーシップを期待されていただけに、まさか辞任に追い込まれると予想していた人は少なかったかもしれない。 前都知事の5000万円問題のように「巨額の不明金」の疑惑があった訳でもなく、知事としての「職務権限の行使」に関する金銭の授受が指摘された訳でもない。政治資金から、家族旅行の費用を出した、寿司を食べた、書を嗜む上で必要な