全国の中学校で不登校の生徒は約10万人。その陰で“隠れ不登校”と言える生徒が33万人もいるとみられるという衝撃の数字が、ある調査で浮かび上がりました。理科の実験や英語の音読などの授業で、意味もなく男子と女子を分けてやらせることに違和感しか感じない。学校の給食を食べても、ゴムとか砂を口に入れている感覚しかしない。「私が不登校になったわけ」 生徒たちの声です。 (NHKスペシャル シリーズ 子どもの“声なき声”取材班 広島放送局記者 秦康恵) 現在16歳、広島県内に暮らす歩さん(仮名)は中学2年生のとき不登校になりました。 きっかけは小学校の高学年くらいから感じ始めた、自分の体と性への違和感です。胸が大きくなり生理もはじまったことで、中学生になるとその違和感が抑えきれなくなってきました。 ただこの頃は自分が感じている違和感が何なのかはっきりと分からず、漠然と悩んでいました。