神奈川県大和市の市立小教諭だった女性(定年退職)が、担任した児童の両親からの抗議で名誉を傷つけられたなどとして損害賠償を求めた訴訟の判決が23日までに横浜地裁で言い渡され、遠藤真澄裁判長は名誉毀損を認め、両親に計約100万円の支払いを命じた。判決は17日付。 原告側代理人の弁護士は「保護者の抗議を名誉毀損と認めるのは極めて珍しい」としている。 判決によると、元教諭は、平成20年度に担任したクラスの児童1人が他の児童を引っ張ったり授業中に騒いだりするため、腰や背中をたたいて注意した。 両親は20年11月から市教育委員会を複数回訪れ、懲戒免職を求めて抗議。同12月には母親が教室で元教諭の頭を殴打し、父親は市教委で元教諭を批判する暴言を吐いた。元教諭は抑うつ状態になり、約2カ月半の療養休暇を取った。