新型コロナウイルスの感染拡大で、発達障害の子どもを育てる親が、心身共に追い詰められるケースが出ている。療育の専門家は「休校が長期化すれば、親に過度な負担がかかり、子への虐待も起こり得る」と指摘し、学校での一時預かりや校庭開放など、障害児と親の双方をケアできる体制の整備を求めている。 (望月衣塑子) 「妻も精神的に限界。せめて週に一回でも特別支援学校に預けられたら」。小学三年生の長男(8つ)が発達障害という都内の男性会社員(52)は厳しい現状を訴える。 長男は言葉で何をしたいかまだ十分に伝えられず、外出すると、話す前に突然走りだすなど、衝動行動を起こすため、父親でも外に連れ出すのが難しい。特別支援学校では医療的ケアが必要な子などは一時預かりしてもらえるが、長男の場合は条件が合わず一時預かりもデイサービスも断られ、妻がほぼ付きっきりで長男の面倒をみる。 男性は「息子は外に出られないストレスから