台湾の統一地方選が29日投開票され、首都機能を担う台北市長選で無所属の医師、柯文哲(コーウェンチョー)氏(55)が与党の国民党候補に大差をつけ、当選した。中部の大票田の台中で民進党の林佳龍(リンチアロン)氏(50)が国民党現職を破ったほか、国民党は県市政を握っていた彰化県、嘉義市なども落とし、惨敗した。 馬英九(マーインチウ)政権を支えてきた江宜樺(チアンイーホワ)・行政院長(首相)は29日夜、選挙結果の責任を取り、辞任した。国民党は22ある県市長ポストのうち15を握っていたが、日本時間午後9時現在で当選を確実にしたのは2県にとどまっている。格差拡大や食品安全問題の頻発などで馬総統への不満が強まっており、国民党批判が噴出した形だ。 台北市長選は、東京都知事選に相当する大型選挙。台北は国民党が政権党として公務員、軍人、教員らの強固なネットワークを築き、圧倒的優位を保ってきた。民選移行後、無所