『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が物議を醸し出している。好きと嫌いがハッキリと別れ、まっぷたつなのである。流行に敏感な批評家のウケは良いが、『スター・ウォーズ』の伝統を愛する観客からの反応は悪いという現象が起きているようなのだ。 サエキは大変面白く観覧した。そしてこの甲論乙駁の原因について、この数年の映画制作の潮流でバッチリ思い当たるものがあったのである。それはズバリ「女性」である。 どうやら、米国やこの日本、そして世界中で、消費の主役は女性になりつつあるようだ。そんな中、ハリウッドを中心とする映画は「女性をどう描くか?」「女性の新しい魅力の発見」「女性登場人物の描写手法の開発」に、ヒットの運命を賭けてきたといえるかもしれない。そんなことがこの作品の制作とヒットに関係していると思う。 例えば昨年、予想をはるかに超え成功した『ラ・ラ・ランド』(2017)である。この作品は女性主人公TVド