自殺をテーマにした異色の2冊の著者が語る「なぜ徳島県海部町は日本一自殺率が低いのか」 末井昭(『自殺』)×岡檀(『生き心地の良い町』)前編 日本で最も自殺率の低い「自殺“最”希少地域」のひとつ、徳島県の海部町を4年にわたって調査し、自殺率の低さの謎に迫った『生き心地の良い町』(講談社)が反響を呼んでいる岡檀さん。母親のダイナマイト心中、愛人の自殺未遂、3億の借金・・・・・・衝撃の半生と自殺者への想いを丸裸で綴った『自殺』(朝日出版社)で第30回講談社エッセイ賞を受賞した末井昭さん。「自殺」をテーマに綴られた異色の2冊をめぐる対話をお届けします。聞き手は編集者の小堀純さんです。 * * * 「自殺」も「病」も市にだせ 謎を解き明かしていくように 末井昭(以下末井) 大勢のみなさんに集まっていただき、ありがとうございます。『自殺』を書いた末井です。よろしくお願いします。 今日は、『生き心地の良