あらゆるメディアが生活そのものを覆い尽くしている現在、その本質を探ることの重要性はますます増している。 50年後の『メディア論』 最近のデジタルメディアを予測していたとして、カナダのマーシャル・マクルーハンが再注目されている。しかし、有名な割には、彼の本を最後まで読み通した人がはたして何人いるのだろうか。 2014年は、マクルーハンが『メディア論』を著してから50年経た年である。ついでに言えば、3年前の2011年はマクルーハン生誕100周年にあたり、イベントやシンポジウムも行われた。学術的会議でマクルーハンのメディア思想の意味などを今日的に議論するもので、学者・研究者が対象である。 とはいえマクルーハンの思想は「メディアとは何か」を主要テーマにしているので、一般のビジネスパーソンにも相通じる部分はある。ただし、いかんせんマクルーハンの著作物は、個人で購入するには高額であり、ぶ厚くて重たいう