インフルエンザワクチンの接種が10月1日から始まった。新型コロナワクチンとの同時接種が可能になったことが今季の特徴だ。コロナ流行後の直近2季はインフルの流行は起こらなかったが、今季は水際対策の緩和や免疫を持つ人が減っていることもあり、コロナとの同時流行が懸念される。接種にあたる医師は「重症化リスクの高い高齢者は早期の接種を」と呼びかけている。インフル接種のポイントをまとめた。(榊原智康) A 日本感染症学会は、流行の可能性が大きいとみている。国立感染症研究所によると、国内のインフル患者(推計値)は、コロナ流行前の1シーズン当たり1000万人前後から、コロナ流行後の直近2季は1万4000人(20〜21年)、3000人(21〜22年)と激減した。感染対策が奏功したとみられる。だが、今季は入国制限が緩和され、海外からウイルスが入ってきやすくなった。また過去2季は、国内で流行がなく、インフルへの免