【精神科訪問看護】利益優先、自社で囲い込み 障害者、気付きにくい構造 一部で診療報酬の不正、過剰な請求が疑われる精神科の訪問看護。株式会社などが利益優先で自社のグループホーム(GH)や介護施設の入居者をまとめて対象とし、囲い込んでいる実態がある。精神障害や知的障害のある人は多くが生活保護や医療費軽減制度の対象。事業者が不正をしても自己負担にはね返らず、気付きにくいという点につけ込んでいる。 ▽違和感 「もう嫌気が差しました」。愛知県内の看護師の女性は、うんざりした様子で話す。女性は以前、各地で障害者向けGHを約100カ所運営する「恵」の訪問看護ステーションに勤務していた。「必要ないのに、GHの入居者に『健康管理』の名目で訪問看護を週3回、目いっぱい利用させ、さらに診療報酬を不正請求する」実態に疑問を感じ、退職した。 訪問看護を手がける別の会社に転職したが、再びがくぜんとした。恵と同様、自社