近年のオリンピックの中でも最大級の注目を浴びた北京五輪が閉幕した。競技面で驚異的な世界記録が続出する一方で、開会式に象徴される過剰演出などが、一党支配国家、中国の異質性を改めて浮き彫りにしており、スローガンの「一つの世界 一つの夢」がかなったとは言い難い。“中国流”の五輪は、欧米メディアの目にどう映ったのか。その総括ぶりをまとめた。 「中国は五輪招致の際、表現の自由の拡大や人権問題の改善を約束した。われわれは今、その約束がウソだったことを知った」。22日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は「獄中の五輪」と題した社説で、人権や報道・言論の自由に対する中国政府の対応をこう批判し、「中国は『弾圧』でも金メダルを取った」と厳しい調子で非難した。 同紙は「中国の勝利」と題した25日付の解説記事でも、「勝利」という言葉に痛烈な皮肉を込めて、「中国人にとり、ブッシュ大統領ら多くの国際的指導者の五輪出席