小児科診療の フレームワーク Knowledge(医学的知識)-Logic(論理的思考)-Reality(現実的妥当性)の 「KLRモデル」に基づき,小児科診療の基本的な共通言語を共有しよう! 【第8回】 フォーカス不明の発熱:FWLS 土畠智幸 (手稲渓仁会病院・小児NIVセンター長) (前回からつづく) 救急外来にWalk-inで来る小児の最も多い主訴は,発熱です。今回は,小児の発熱のなかでも,問診・診察したがどこに発熱の原因があるのかわからない,というときのアプローチについて勉強します。 Case1 9か月男児,今朝から最高38.5℃の発熱。機嫌はよく,食事も摂取できている。診察上,呼吸促迫なく,咽頭・鼓膜の発赤も認めず,肺音もクリア。 Case2 2か月女児,今朝から最高38.5℃の発熱。哺乳はいつもの半分程度で,あまり泣かない。診察上,ややぐったりしているが,呼吸促迫・脱水所見な