都心の一等地、港区南青山に建設される計画の児童相談所(以下、児相)問題が紛糾している。 地元では、児相をつくれば周辺の不動産価格が下落する、という声があり、「こんな高級な場所は、貧しい子どもにとって酷」とか、「そもそも、お金をかけすぎる」という意見も出ている。つまるところ、「そんな施設を南青山につくらないで」ということだろう。 この問題の背景には「不動産価値」というキーワードがある。南青山は、都心でも最高に価値が高い場所。その価値を下げたくない、ということである。 「不動産価値」であれば、私の専門分野。そして、2002年から約10年間、私はテレビの情報番組で国家公務員の宿舎問題に関わった経験から国有地の売却に関して知識もある。そこで、南青山児相問題を、不動産の側面から考えてみた。 なぜ、南青山に児相なのか 南青山は、都心の一等地とされる。これは、紛れもない事実だ。 現在、都心のマンション用