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  • 村上春樹による村上春樹のリマスターは成功したのか――『街とその不確かな壁 』評

    私は村上春樹の小説を比較的熱心に読んできたほうだと思うが、特に2010年前後に出た『1Q84』三部作以後の作品には、毎度首をかしげざるを得なかった。なぜこの小説が書かれねばならなかったのか、その動機やコンセプトが判然としないまま、いかにも村上春樹的なキャラクターが村上春樹的な性愛と村上春樹的な壁抜けをひたすら擦り切れるまで反復するばかり――しかも、文体はかつての弾力性やスピード感を失い、キャラクターも総じて精彩を欠く。宇野常寛もnoteの記事(『街とその不確かな壁』と「老い」の問題ーー村上春樹はなぜ「コミット」しなくなったのか(4月17日追記))で同じようなことを書いているが、私も村上のこの低調な自己模倣モードには耐え難いものを感じていた。 むろん、以前の作品と似ていることが一概に悪いわけではない。例えば、小津安二郎の映画は毎回どれも似たようなキャラクターばかり登場するが、それでも十分面白

    村上春樹による村上春樹のリマスターは成功したのか――『街とその不確かな壁 』評
    Borisovich
    Borisovich 2023/05/02
    80年に『文學界』に掲載されたverの『街と、その不確かな壁』は個人的な村上春樹最高傑作なので今回のリメイク版読んでもにょった人は国会図書館とか利用して雑誌版を読んで欲しい。というか全然違う話になってます。
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