先月公開した記事では、藻類は「酸素発生型光合成を行う生物のうち、陸上植物を除いたもの」と曖昧な定義がされていて、進化を示す分子系統樹上では原核生物にも真核生物にも点在することをお話ししました。たしかに、多くの真核藻類(ユーグレナ藻、珪藻、褐藻、渦鞭毛藻、クロララクニオン藻、ハプト藻、クリプト藻等)は系統樹上では点在しています。しかし、灰色藻・紅藻・緑藻だけが、藻類としてまとまったグループ「アーケプラスチダ(別名:プランテ)」で固まっています。そもそも、なぜアーケプラスチダ界は酸素発生型光合成を... この記事内で、「アーケプラスチダ界以外の真核藻類は、異なる生い立ちで光合成能を獲得した」とお話ししました。この「異なる生い立ち」というのが「二次共生」です。今回の記事では、この「二次共生」について説明したいと思います。二次共生によって、形態や色、代謝系までもが異なる「藻類の多様性」が生じたので