今回の衆院選では、選挙区で10万票以上獲得しながら落選した前職がいる一方で、2万票余りで比例復活当選した新人候補がいた。この“一票の重さ”は、平成8年から導入された小選挙区比例代表並立制の「欠点」でもあり、有権者の理解を得られる状況とは言い難い。 北海道1区で立候補した自民党前職の船橋利実氏は10万5918票を獲得したが、選挙区で民主党の横路孝弘元衆院議長に敗れた。しかも重複立候補した比例代表北海道ブロックで復活できず、涙をのんだ。選挙区当選者の得票にどれだけ迫ったかを示す惜敗率は91・00%。他の10ブロックだったら当選できた。 これに対し、愛媛2区の維新の党新人、横山博幸氏は2万2677票で敗退。同区で当選した自民党前職に続く次点は無所属前職で、横山氏は3位だった。 ただ重複立候補しており、維新が四国ブロックで議席を獲得したことで、復活当選を果たした。惜敗率は39・67%だった。