研究員 岩脇 千裕 時折、各地の大学から出張講義をご依頼頂くことがある。その対象は2年生、3年生であることが多いのだが、「面接で何を話すと高く評価されるんですか」「何か資格をとった方がいいですか」といった「処方箋」を求める質問がよく出される。就職活動を始める前の学生は、企業の採用活動に対して、「企業は採用する人材の条件をあらかじめ設定している」「内定を得るには、その企業が設定する条件に『当てはまる』ように自分を変化させねばならない」というイメージをもっているようだ。 一方で企業の方に話を聞くと、「最低限の条件は設定しているが、最終的には『ありのまま』のその人が、わが社に『合う』かどうかを確認したい」という答えが返ってくる。同様に、就職活動を終えた4年生の多くは、「就職活動では飾らずに本当の自分を見せることが重要」と話してくれる。企業の採用活動に対する学生のイメージは、実際に就職活動を経験す