サラダ・マセドワンヌが原型になったポテトサラダは、いまや情け深い居酒屋の永遠の定番。ポテサラの美味い店にハズレなし!文・写真: 星野哲也(東京・白金のバーのマスター) ざっかけない居酒屋が好きだ。居酒屋といってもチェーン店のような机上でコントロールされている商店でなく、地元の常連客とお店側が築きあげた結びつきの深い居酒屋がいい。特に、カウンターがあり一人客の多い大衆店に、優れたお店が多いように思う。ふらりと一人でカウンターに向かい数種類のつまみとお酒ですっかり出来上がっても、定食屋で一杯やるのとたいして支払い代金に差がなく、常々感心させられるのは酒飲みのクセを汲み取り、一皿一皿の量がものによって細かく吟味されていることだ。一人でも色んな味を楽しめるよう、訪れるお客とお店が折り合い付けた絶妙な盛りの設定になっている。味は勿論だが胃袋と財布を預かる手前、この量のジャッジはお店の運命を左右するほ