既存システムやプログラムへの影響を洗い出したら,変更個所をドキュメントにまとめていく。決まったフォーマットは無いが,「変更個所に漏れがないか一覧できる」ことが目標である。ソフトウエア開発プロセスのコンサルタントである,システムクリエイツの清水吉男氏が考案した手法で,改造計画のまとめ方のコツを見ていこう。 清水氏は改造作業に対して,「何を変更するのか(What)」「その変更はどこにあるのか(Where)」「どのように変更するのか(How)」を表現する三つのドキュメントを作成することを勧めている(図1)。まず,変更要求や変更仕様を洗い出し「変更要求仕様書」にまとめる。ロジックの変更点だけでなく,メモリーの使用量が増えるといった,改造による変化を漏らさず書き出す。「改造にはソースコードを変えない“変更”もあり得る。変更要求仕様書には,そういったものも表現しておく」(清水氏)。 図1●システムクリ